.tomyさん
 
茂木先生、最近すごく疑問に思っていることがあります。

無から有が生まれるとは一体どのようなことなのでしょうか?また、どのくらいすごいことなのでしょうか?宇宙はビッグバンによって形成されたと言われています。そのビッグバンは無の状態から膨大なエネルギーがうまれて起きたと言われています。
茂木先生はそのようなことについてどのようにお考えですか?お手数ですがよろしくお願いします。

ご回答。

これは、なかなか難しい問題ですね。
現代物理学は、真空の量子力学的ゆらぎだとか、一般相対論とか、さまざまな理屈で宇宙の創成や無から有への遷移を記述しますが、ほんとうのところ、無から有がどのように生まれるのか、「わかっている」気持ちにはさせてくれないかもしれません。

ただ、これだけは言えて、できるだけ広い範囲の事象に同一の法則が成り立つようにしようという志向性はあるということです。

つまり、宇宙の始まりから一つの自然法則があるというのではなくて、宇宙の始まりのその前にも同じ自然法則があったと考えよう、その結果、10の110個の真空状態ができるとか、荒唐無稽な結論になるとしても、同一の自然法則の普遍性という前提は貫こう、という志向性はある。

そこが現代物理の素晴らしいところかもしれません。

nounandemo

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