「多重国籍」についての、日本語のウィキペディア

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E9%87%8D%E5%9B%BD%E7%B1%8D

と英語のウィキペディア

https://en.wikipedia.org/wiki/Multiple_citizenship

を読むと、ずいぶんニュアンス、というか精神性の違いを感じる。

通常は、日本語と英語のウィキペディアはもう少し内容が一致するものだけれども、「国籍」という概念の日本的な傾向を反映しているのだろう。

国籍に関するさまざまな考え方、思想の変化をとらえるには、世界的な潮流を見る必要がある。一方、日本国内のメディアの論調や、政治的議論に適応しようとしたら、日本の概念だけを抑えておけばいいのだろう。実際、多くの日本人がその空気の中にいる。

そもそも、「国籍」という文字から受ける印象が、「citizenship」ないしは「nationality」という文字から受ける印象と異なる。

「戸籍」制度を前提にした「国籍」という概念で語られることと、citizenshipという概念で語られることは、随分違う。

日本では日本の考え方だけでいいんだ、という人はいても良いと思う。

しかし、「二重国籍」のように、本来グローバルな視点で物事を見ないとそもそも議論できない問題については、日本だけの考え方だけを見ていると、本質が見えないというか、議論がかたよるのは仕方がないことだと思う。

ぜひ、英語のウィキペディアの文章を通読してみてください。