「正社員」という呼び方は、「正」という文字にまつわる日本語のニュアンスを考えると、もうやめた方がいいと私は思う。

特に、メディアの中で無反省に使うのは、いかがなものだろう。

そもそも、「正社員」にあたる英語はない。日本独特の発想なのだ。

「正社員」じゃない方は、「非正規」などと言われるが、この両者に、働いているという点において、違いがあるわけではない。

なのに、「正社員」という呼称と、その背後にある実質的な格差が、社会を分断している。

「正社員」という呼び方は、政治的に正しくないだけでなく、そうでない働き方をされている方々に対する、実質的な「ヘイトスピーチ」だと思う。

「正社員」は「ヘイトスピーチ」である。それくらいの認識を持たないと、日本の社会は変われないし、先には行けないのではないか。

異論、反論もあるだろうが、敢えて問題提起したい。