先日、東京大学の推薦入試のFAQを読んでいて、こんな項目があるので、頭を抱えてしまった。

東京大学推薦入試FAQ 


「推薦入試では、日本の高等学校等(文部科学大臣が認定した在外教育施設を含む)との連携を重視していることから、外国学校の卒業生については出願資格がないものとしています。」

凄いなあ、と思う。

日本の思考って、根本的に、「組織ありき」なんだと思う。

ぼくが東大の総長だったら、学校に行かなくて、一人でプログラムしながら英語の論文をばんばん読んでいるような、そういう非典型的な学生もとりたいと思うだろう。

なぜ、「学校」から「学校」への、申し送り、的な推薦しか構想できないのか、理解に苦しむ。

「所属」という言い方も、前から嫌いで、人間は「組織」に「所属」して初めて「人間」になるわけではないと思う。

このあたりの根本的な世界観が、私には受け入れられない。

というか、大学は、学問をするところなのだから、推薦入試が、日本の高等学校等の「組織」によってしか行われないということを、慣習とか、しがらみとかそういうことではなく、学問的に、どのようなことなのか、きちんと明らかにしてから、制度を決めてほしいと思う。

ぼくは、個人的には、この東大の推薦入試の学校縛りや、各学校で男女各1名という制限は、人間の知的発達や、個人と社会のかかわりといったことに関する現代の学問の水準から見て、意味がない制約だから、直ちに廃止すべきだと思っている。

日本の風土病は数々あれど、この「組織」ありきの発想こそが、日本文明の発展を阻害している最大の原因の一つだと思う。

もし、東大が、学問の府を自認するならば、第一原理から説明できない「組織」ありきの発想を、改めるべきだと私は思う。

もっと、自由になろうよ。