昨日、清原和博さんの事件に関係して、「容疑者」という言い方を止めませんか、と書いたら、多くのご意見をいただいた。いくつか、追加して説明させてください。

まず、今回の場合、物的証拠もあるし、本人も認めているのだから、「容疑者」でいいのではないかというご意見。しかし、たとえそのような場合でも、「容疑者」というレッテルを貼ること自体に私は反対です。容疑の確からしさと、呼称は関係ありません。

また、清原和博さんが有名人だから、特別扱いするのか、というご意見。そうではありません。どんな方でも、刑事手続の対象になっているからと、それだけの理由で「・・・・容疑者」というレッテルをはった報道をするのは、適切ではないと考えています。

ふしぎなのは、新聞やテレビなどのマスメディアが、一様に、「・・・容疑者」という呼称を使い続けていることで、そのような均一性も、私が疑問に思う点です。なぜ、それぞれの媒体の政策ではなく、同じかたちで従っているのか。そこに、思考停止を感じます。

また、こう書くと「出羽守」と思われるからいやなのですが、比較のために、英語系のメディアでは、刑事手続の対象になっていても、Mr. なんとかと書き続けることが多いです。エドワード・スノーデンさんのようなケースでは、この扱いの違いは大きな思想問題にもつながります。

以上、まとめれば、私は、「・・・・・容疑者」という呼称を一様に使う日本のメディアの姿勢に、思考停止を感じています。私がもし新聞やテレビの運営責任者だったら、「・・・さん」や「・・・氏」と書き続け、言い続けるでしょう。それは私の個人的な考えですが、必ずしも少数派ではないと思います

みなさんはどう思われますか? ご意見をお聞かせください。