6/10、ある悲しいニュースを耳にした。

愛知県のT市民病院にて、6歳の女児が造影剤を用いた検査を行った。

すると数分後に気分の悪さを訴え、呼吸困難に陥り、医師の必死の治療も虚しく亡くなられたという。

原因はアナフィラキシーショック。

アナフィラキシーショックは聞いたことがある人が多いと思う。

有名なのは、スズメバチに1回目に刺された時は腫れる程度だが、2回目に刺されると、1回目に刺された時に出来た抗原抗体反応により激しいショックを起こすというもの。

造影剤のアナフィラキシーショックは、少し機序が違うが、アレルギー反応である。

おそらくこの女児は、なんらかのアレルギーをもっていたのではないかと予想する。

もしかしたら喘息があったのか?
それで造影検査をしていたら病院側の落ち度が高いが。

参考程度に副作用について記載します。

即発性
軽症 100人に1人
吐き気、めまい、かゆみ等

重症 6,000人に1人
不整脈、腎不全、ショック等

死亡 50万人に1人

遅発性
軽症 1,000人に1人
頭痛、蕁麻疹

これらはおおよその目安なので必ず当てはまるものではない。

現に、自分の病院でも造影検査を沢山しているが、副作用が出たとしても血圧低下や気分不良程度で、すぐ治まる。

これには検査前の説明によるメンタル的なものも含まれるため、実際にはかなり少ない。

この副作用は薬の副作用同様、起きる人もいれば起きない人もいる。

それを少なくするのは我々の仕事だが、完全に抑えることはできないのが現状である。

このニュースでは、家族に同意書を取ってたというが、それは確認にしか効力を発揮しない。

つまり、万が一事故が起こっても病院側は一切責任を負いません、と書いていて、そらに同意しますとサインしたとしても、裁判では医療側に過失があれば病院は責任を逃れることはできないのである。

あくまで同意書とは説明を聞いたという証拠にしかならないのである。

とはいっても6歳という可愛いさかりの、将来もまだまだの子供を亡くされたご両親の心を考えると、とても胸が痛む。

今の医療界は少なからず保守的で、白い巨塔ではないが、縦や横の繋がりが強い。

このような事例を今後出さないように、我々もしっかりと副作用対策をもう一度見直さなければならない。

この女児のご冥福を心よりお祈りいたします。