[源氏物語] 端午の菖蒲 (第25帖・蛍より) | コンデジ片手に出かけよう

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現在では5月5日はこどもの日で祝日。ただ源氏物語の時代は、端午(たんご)という五節句の一つで、端午の節句とか菖蒲の節句とも呼ばれていました。菖蒲は古来より不浄を払い邪気を避けるものとされてきたため、軒先などに菖蒲を吊るすこともあった様子です。
※使用している写真は、2024年端午の節句に川崎市稲毛神社のものです。



端午の節句には、菖蒲や蓬などの薬草を取りにいった日で、採集した薬は「薬玉(くすだま)」に詰められたそうで、これは源氏物語第25帖・蛍に出てきます。また清少納言が書いた枕草子には「節は五月にしく月はなし。菖蒲、蓬などのかをりあひたる、いみじうをかし」と記されています。実は端午の節句は円融天皇の時代には行われなかったそうですが、986年5月に花山天皇は復活させたそうです。



旧暦の端午の節句は、現在でいうと梅雨の始まりのころでしょうか。そのために災い(疫病等)が家中にやってこないために芳香があり、葉先が鋭くとがって剣のような形をした菖蒲を徴用したんでしょうね。