[京の菓子] 花びら餅 (正月の代表菓子) | コンデジ片手に出かけよう

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※公式テキスト314ページに収載
京都の正月を代表する伝統菓子。丸い白餅に紅の麦餅と味噌餡を置き、甘煮にした牛蒡(ごぼう)をはさみ、半円形に折ったもの。もともと宮中の正月行事食であるひしはなびらが原型。明治時代以降、茶の湯の初釜(はつがま:裏千家)で使われるようになった。


花びら餅の起源は様々あります。平安時代、宮中で長寿を願う新年の「歯固め」の儀式に、大根や猪、押鮎(=古来、新年の祝いに用いていた塩漬けにした鮎)などを食べる習わしがあり、江戸時代にそれを模した菓子が広まったのが、のちの「花びら餅」の原形なのだともいわれます。また、江戸時代に正月に使われたひし形の餅や丸餅、汁のない包み雑煮がひとつになったという説もあります。ごぼうは、押鮎に見立てておかれたもの。土の中にしっかり根を張るので「家の基礎がしっかりしている」ことや「長寿」を願う意味が込められているんですね。
※写真は京都で食べた京風汁ありのお雑煮で、白みそ仕立てですね。



裏千家の初釜のしつらえというと「結び柳」ですかね? 
行く歳から、来る歳への縁つなぎを「結び柳」はしていると紹介されることもあります。青々とした柳の丸く結ばれた姿はいつまでも変わらぬ生命力の象徴。千利休が茶席で用いられた最初ではないかといわれています。また、「松樹千年翠」などの縁起のいい言葉(禅語)を御軸として使うことも多いようです。

※写真は2023/1/4に「さかい利晶の杜」で撮影した立礼茶席(りゅうれいちゃせき)でのしつらえ