[富山県南砺市] 塩硝の館(えんしょうのやかた) | コンデジ片手に出かけよう

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私の旅の思い出を紹介します。

五箇山の一大産業、火薬の原料「塩硝づくり」の道具や製造工程を展示している「塩硝の館」。

このあたりの塩硝は加賀百万石繁栄維持のために不可欠だったかもしれません。

 



★仕事場でもあった合掌造り★

五箇山の合掌造り家屋の造りは、塩硝、養蚕、紙すきとも深い関係があります。五箇山は、耕作地の狭い土地柄だったため、人々が生きていくためには農作物以外の換金産物が必要でした。


合掌造り家屋は、屋根裏部分を養蚕のための場所として活用していました。



屋根裏部分に囲炉裏の熱が届くよう、屋根裏部分を2層3層に区切り、天井に隙間を空けるといった工夫が凝らされていました。



囲炉裏の熱とともにスス(煤)が柱の縄に染み込むため、建物の強度を増すという効果もありました。



そこで、平野部の米づくりに匹敵するほど五箇山の人々にとって重要だったのが、塩硝づくりです。



その生産は、江戸時代に五箇山を治めていた加賀藩の奨励と援助を受けて、五箇山の中心産業にまで発展しました。

 

養蚕は、塩硝のもととなる土を作る際に蚕糞を入れることから、塩硝づくりとのつながりも深かったのです。



火薬の原料となる塩硝とは、土の灰汁(アク)を煮つめたもののこと。いろりで煮詰めては塩硝を取る、という作業を何度か繰り返して上質の塩硝を作っていきます。そのためには、大きないろりや広い作業場などが必要となり、塩硝の生産量は家の大きさに比例していました。広い作業場は紙すきにも活用されました。



☆塩硝つくりの過程☆
塩硝つくりについては人形を用いて紹介されていました。

 

 

 





★加賀国の塩硝街道★
戦国時代の戦闘方法を一変させた鉄砲(火縄銃)は堺や国友に展示館があり知ることが出来るのですが、塩硝については珍しいと思っています。


まあ、黒色火薬の原料は「塩硝」「イオウ」「木炭」なんですが、塩硝は輸入がメインだったみたいです。加賀藩はそのすべてを持っていたみたいですね。



◇塩硝の館の紹介サイト◇

 


<塩硝の館の基本情報>
営業時間:09:00-16:00
定休日 :無休・年末年始のみ休館(12/29~1/1)
料金  :大人210円
住所  :富山県南砺市菅沼134