中国電力株式総会に提出された議案をご紹介しましょう。取締役会提出の第1号―第3号は割愛し、株主提案の第4号―第8号を載せます。
第4号議案
◎提案の内容
定款に、第一章総則の前文として、下記の事項を設ける。
中国電力株式会社定款
あなたとともに、地球とともに社会から愛され信頼されるエネルギアをめざして、この定款を定める。
2 当社は1951年5月1日の創立以来、60年以上にわたり電気事業を通じて社会の持続的な発展に貢献してきた。しかし、2014年4月に国の「エネルギー基本計画」が閣議決定され、2015年度からは電力の自由化時代が始まるなど、電気事業は大きな変革期を迎えている。
電気事業を取り巻く環境の変化をふまえ、将来にわたり「良質で低廉な電気を安定的に供給する」ことが重要であり、設備面においては、安全の確保(Safety)を大前提に、安定供給(Energy Security)、経済性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)の3つEの同時達成を目指す、「S+3E」の観点から、再生可能エネルギー、原子力、火力、水力など、それぞれの電源の特性を活かしながら、バランスのとれた電源構成実現に取り組みを進めてきた。
しかし2011年3月11日に発生した福島原発事故後の状況をふまえれば、原子力は事故が起こると長期間停止するという他の電源にはないリスクがあり安定供給に優れているわけではない。我が国始まって以来、最大の公害・環境汚染となった放射能汚染のリスクがあるのは原子力だけである。
3 ここで公的企業の製造責任が問われてくる。日本の企業の成長は、環境を破壊し、健やかに暮らしている人々に多くの犠牲を強いてきた歴史があることを鑑みてみよう。明治時代期における富国強兵・殖産興業に於いては、古河興行(現・古河機械金属)の銅採掘・精錬での足尾鉱毒事件を起こした。太平洋戦争後に於ける、高度経済成長・工業化時代の公害の発生、その最たるものが新日本窒素肥料(現・チッソ)が水俣病の発症に加担したことである。そして、大量生産、巨大化、集中化の中で、東京電力による福島第一原子力発電所事故(以下、福島第一原発事故)があった。これらの過去の悪しき行為の反省にたって、当社は、電気生産を担う製造責任を果たして、二度と同じような過ちを繰り返さないために、過去の教訓に学び、原子力発電から撤退することを宣言する。
4 原発事故の損害賠償費用は莫大であり、事故収束・廃炉にも長期間にわたって多額の費用が必要であり、経済的に成り立たない。また原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島第一原発事故を通じて十分明らかになった。原子力発電は、供給安定、燃料の経済性、環境性に優れた発電方式としてきたが、その原子力開発の必要性の根拠はなくなった。
5 今後予想される電気事業における競争環境をふまえ、原子力から撤退することで競争力を確保し、企業価値の向上に向け、人と技術の力で新たな価値を『創造』し、継続的に成長していく。この上にたって、株主、お客さま、地域社会等から信頼され、安心できる企業として選択され続けることをめざしていく。
◎提案の理由
当社の主要事業である電気事業は、今年度から大きな節目の時代を迎えます。それは言うまでもなく、電力事業の完全自由化への流れであり、2020年を目途に行われる発送電の分離です。
これまでの地域独占の状況は一変し、本格的な競争時代への突入です。
地域住民に嫌われながらも、超多額な費用と人材を使って、また30年~40年もの期間を要しながら、原子力発電所の建設を進めるというこれまでの手法は、時代遅れの象徴です。
全面的な競争時代に突入する中では、これまでの考えを大きく転換しなければなりません。その根底の思想は、地域住民から愛され信頼される事業者となることです。
原子力発電所のようなものを、強引に建設する時代ではありません。
消費者から安心と信頼の中で、当社がいつまでも選ばれる電気事業者として前進するために、全社一丸となって心新たにスタートする時です。そのために、当社定款の前文に上記の宣言を掲げます。
第5号議案
◎提案の内容
定款に、第7章として、「原子力部門の清算・廃炉会社の創設及び原発廃炉事業」を追加する。
第7章 原子力部門の清算・廃炉会社の創設及び原発廃炉事業
第47条 原子力発電所の新増設及び新たな運転は行わず、既設原子力発電所は廃炉とする。
2 島根原発3号機は、核燃料を装荷せずに廃炉事業研修施設として活用する。
3 上関原発建設計画において投資した費用は、負債として清算・廃炉会社で引き継ぎ、建設計画の白紙撤回を宣言する。
第48条 原子力部門の清算事業および廃炉事業は、新たに清算・廃炉会社を創設し、この会社において実施する。
第49条 新たに創設された清算・廃炉会社の運営費用には、使用済燃料再処理等積立金、原子力発電施設解体引当金、使用済燃料再処理等引当金、使用済燃料再処理等準備引当金、原子力発電工事償却準備引当金を取り崩し分担する。
◎提案の理由
福島第一原発は、事故後4年が経過しても汚染水流出を止めることができず、収束には程遠い状態が続いています。そして、現在においても12万人超える人々が故郷を追われ、苦悩に満ちた避難生活を送り続けています。
当社は様々な安全対策をとっていますが、規制基準適合性確認審査を行う原子力規制委員会は島根原発について、「安全性を審査していない」と明言し、周辺住民住民の安全な暮らしを脅かし続けています。
建設計画が継続している上関においても、住民の不安を搔き立てています。
地域住民から信頼を得るためには、福島を繰り返してはなりません。原子力発電は、きっぱりと中止しなければなりません。そして、廃炉事業については使用済み核燃料の安全な管理も含めて様々な課題を抱えており、長期に及ぶ事業となります。その責任を遂行するために清算・廃炉会社を創設し、使用済み燃料再処理に係わる引当金等を取り崩し充当して行うこととします。
第6号議案
◎提案の理由
定款に、第8章として、「原発事故避難対策事業の創設」を追加する。
第8章 原発事故避難対策事業の創設
第50条 本会社は、原発事故避難計画を電力会社の責任によって費用支出や事業対応を行う。
第51条 原発を運転しなくても、原発サイトは残るので、使用済み燃料保管時の事故対策を行う。
第52条 本事業は、原発事故や原発震災による避難計画の策定をして、そのための費用を負担する。
◎提案の理由
福島第一原発は、今なお、放射量が高く、期間困難市町村や地区があり、原発事故の重大さを残しています。また、放射線量の放出が予見されなくて、避難も個人の判断で大混乱し、健康被害を後世におよぼすという最悪の人体実験の有り様でした。
今後、避難計画の策定は、各自治体に任せるととのことです。中国電力島根原発の避難計画を、島根県が2012年11月に作成したものによると、避難者が約40万人出る予測で、島根県だけでなく、隣接の岡山県で約10万人、広島県で約17万人を受け入れるという内容です。そのため、多くの人的な仕事と費用を必要とし、負担は各自治体なのです。
原発がなければ、避難ということを考える必要もないのです。受け入れる自治体が余分な出費を強いられないのです。原発への事故対策や発生時の対応を、他の機関に任せることはできません。
会社が事故発生の全責任で避難対策の一切をやることを提案するものです。
第7号議案
提案の内容
定款に、第1章総則の第2条(目的)第1号の「電気事業」の中に、事業別規定を新設する。
第1章 総則 第2条 本会社は、次の事業を営むことを目的とする。
(Ⅰ)電気事業
a.発電事業
(a)再生可能エネルギーを中心にした発電事業を行う。
(b)原子力発電所よる発電事業は行わず、原子力施設は廃棄とする。
(c)電力自由化に対応するため、高圧送電線を要しない小規模・分散型発電事業を積極的に展開する。
b.電力販売事業
(a)発電から配電まで、再生可能エネルギーによる電力の販売を行う。
(b)再生可能エネルギー発電を推進するために、「スマートグリッド方式」の導入を積極的に行う。
◎提案の理由
2011年3月11日に発生した福島第一原発事故により、原発の安全性や安定性、環境への適合性神話は完全に崩壊しました。また、ここ1年9か月、原発無しで電力需要を賄ってきました。
原発による発電は中止し、電気需要者との効果的な電力調整を行う「スマートグリッド方式」の導入、自然と一体となった再生可能エネルギーによる発電を積極的に推し進めていきます。「安心、安全、安定」のクリーンな電力会社としてイメージアップを図ります。これによって多くの顧客を獲得するとともに、株主からの信頼を得ることをめざします。
全国の他社に先駆けてクリーン電力を販売することは、原子力発電の割合が低かった当社にあって可能な方策であり、この利点を生かした新時代の発展的で、安定した電力事業経営を行うものと考えます。これらは、電気事業の大変革時代に対応するものとなります。電力を原発や大型火力によって発電し、送電する時代の終焉にも対応します。
第8号議案
◎提案の内容
定款に、個人消費者が再生エネルギーの電気を買えるように、第1章総則の第2条(目的)に、「再生エネルギー販路拡大事業」を新設する。
◎提案の理由
日本の人口は、2020年を境に急速に減少してくるとされています。今後、大量の電力使用は予想されません。
また、東京電力福島第一原発事故以後は、危険な原発による電気の選択はしたくないと多くの人が考えてきています。しかしながら、今なお政府・電力会社は、無安定供給、地球温暖化防止という理屈を用いて、原発を維持し原発による電力の供給を行おうとしています。
消費者の多くは、環境に配慮しない、危険性の高い電源を選びたくないという意識を強く持っています。こういうニーズに応えるためには、再生エネルギーを、誰でも、どこでも、選択できるような事業をめざしていくことが求められています。
2016年度から、電力事業は完全に小売りの自由化が行われます。ますます選択肢が拡がり、既存の電力会社から離脱していく消費者が多くなります。
消費者が安心で安全な電力を買えるような、電力販売会社に転換していくことにします。
関西電力の議案も一部紹介します。例年どおり中国電力の総会日と重なっていますので出席できません
中電とは違って株主提出の議案は第4~25号という、多くに渡りますので、原発関連にのみ絞ってご紹介します。
第4号議案
◎提案の内容
「第1章 総則」第2条中、「本会社は、次の事業を営むことを目的とする。」を「本会社は、持続可能で自足的なエネルギー利用を実現するため、化石燃料エネルギー・原子力エネルギーへの依存からの脱却を進めるとともに再生可能エネルギーを基盤とした省エネルギー型の電力システムを形成し、効果的なエネルギー・サービスを供給ことを目的として、次の事業を営む。」に改める。
◎提案の理由
現在の持続不可能な生産・消費様式は転換を求められており、電力会社の責務は大きい。気候変動を防止するためには、化石燃料を使う火力発電を廃止する必要がある。原子力発電のリスクに対処するためには、これを廃止する必要がある。これらは、再生可能エネルギーを基盤としたエネルギー・システムと省エネルギー社会を実現することを求めている。そのため高度な電力システムの形成と技術的サービスが電力会社の使命である。
また、電力会社は電力を大量に売らなければならない様式から脱し、サービスの販売を中心とする必要がある。顧客の求めるものは電力そのものではなく、様々なサービスである。これらのサービスのより少ない環境負荷、資源消費での実現、顧客への提案も使命である。
現在の定款では事業目的を記す第2条は、事業目的ではなく、事業内容を列挙しているだけである。これに事業目的、ビジョンを入れることを提案する。
第6号議案
◎提案の内容
当社の定款に以下の「CSRに基づく事業運営」の章を新設する。
第7章 CSRに基づく事業運営
第43条 本会社の事業と社会をともに持続可能なものにし、あらゆる人々との共生、ならびに生態系との共生を図る。現在の人々だけでなく将来世代の人権、貧困からの自由、平和を守るという本社会の社会的責任を果たすためのマネジメントと対話に取り組む。このため必要な方針、目標を定め、定期的に見直すしくみをつくる。
◎提案の理由
気候変動の危険を回避するためには、工業化以前(1850年頃)から2℃未満の平均気温上昇に抑制し、今世紀末までに世界の温室効果ガスの排出量をゼロに近づける。
現在、CSRの方針としては「関西電力グループCSR行動憲章」「関西電力グループCSR行動規範」が策定され、CSR進捗報告としてはグループ・レポートが発行されているものの、各取り組み項目において目標や目標達成を判断する基準が明確にされていないため、取り組みの評価の妥当性を判断できない。CSRの本質は、事業の社会的影響を改善することと、利害関係者(事業により影響を受ける全ての人々:顧客、労働者、地域住民など)との対話であるが、いずれも評価と見直しが機能し、事業に反映されなければ、改善を期待することもできない。行動憲章等を単なる題目に終わらせないためにも、CSRの取り組みをマネジメントするしくみの導入を提案する。
第7号―9号議案は、このため定款に第2章第44条「情報開示をすすめる。」第45条「人材の育成・定着と技術の開発・継承を進める。」第46条「省エネルギー社会づくりとこりに対応した事業をすすめる。」とつながっていく。
もともと化石燃料による発電の比率が高い中国電力とは異なり、化石燃料からも脱却を目指した提案が目をひきます。しかし他の提案でも脱原発をうたう一方で、現実的な方法を選びながら漸進的に廃止しようという提案が多く、原子力に対してセンシティブな中国地方の株主提案とは温度差があるようです。




まんぼう好き
のわたしは正面から面と向かいたいのでありますが



秋田のお土産
きりたんぽ鍋セット
をいただきました
みたいなのが、芯棒を抜いたきりたんぽ…横にあるのが、だまこ餅といって



やら、
やら、文楽やら、ぼくの好みを知って下さっている




上田桃子は12/19(金)~28(日)に
になります
世襲戦隊 カゾクマン