2024.1.5(金)

 

 

秋篠寺(あきしのでら)

近鉄ハイキング「ウワナベ古墳・秋篠寺コース」の途中で秋篠寺へ参拝。

 

以前、おそらく30年以上前に一度来たことがあるはず。

だけど、覚えていることはほとんどない。

 

初めて来た気持ちで門をくぐる。

 

こちらは東門

何の飾り気もなく山寺を思わせる。

 

中に入っても、静かなたたずまいの道が続く。

 

苔の庭がある。ここは金堂の跡らしい。

中ほどに、石塔?なのかお地蔵様?なのか、ポツンとあって、それがなんともいえず郷愁を誘う。

 

この庭の先に受付があり、この先は有料区間となる。

拝観料 500円

 

入るとすぐに本堂が見える。

「単純素朴の中にも均整と落ち着きを見せる純和様建築」と、いただいたリーフレットに書いてあるが、まさにその通り!

手前側は広く、ベンチもあり、ゆっくり座って本堂をながめることができる。

 

向かって左側に、出入り口があり、そこから入る。

 

中は写真撮影禁止。

 

しかし、窓からいい感じで柔らかい光が入り、室内は明るく、もちろん触れることはできないが、手を伸ばせば届きそうな位置まで近づいて拝観することができる。

 

須弥壇には、薬師如来様を中心に、日光、月光菩薩を両脇に、いくつもの仏像が整然と並んでおられる。

その、一番左端に、秋篠寺の仏像の中では一番有名な、国内で唯⼀伝わる伎芸天像といわれている「伎芸天」様が、おられた。

 

一番端ゆえに、横はもちろん、後ろもある程度まで間近で拝観できる。

 

やさしい表情に、しばし見惚れる。

 

頭部が天平末期の乾漆で、身体の部分が鎌倉時代の木彫と、制作の時代も材質も違うのに、少しも不自然さを感じない。

 

技芸に⻑けた天⼥である伎芸天は、諸芸成就、福徳円満の功徳があるとされている。それゆえに、芸能関係、アーティスト、クリエイターからの篤い信仰を集めているという。

 

足元には、芸事の上達や成功を願う人か、もしくは、願いがかなった人々が御礼に返されたものか、どちらかわからないが、お守りのようなものがたくさん敷き詰められていた。

 

大和西大寺のならファミリーの中にある、クラッシック音楽専門のコンサートホールの名が、「秋篠音楽堂」となったのも、秋篠寺に伎芸天あり、ということなのだろう。

 

お庭を散策する。

 

行者の石仏

 

開山堂、大元堂をお参りし、いくつかの歌碑を見て拝観終了。

 

来た時は、中へ入ることに意識がいき、気が付かなかったが、クチナシの実がたくさんなっていた。

梅雨時に来れば白い花がたくさん見られるんだろう。

緑の苔庭にさぞや映えるのではと、想像しながら南門の方へ。

 

 

簡素で、すっきりとした庭や建物なのに、凛とした感じよりも、何か温かみを感じてしまう。
なぜだろうと思った時に、聞こえていたのは野鳥のさえずり。

姿は見つけられなかったが、そういえばずっと聞こえていたような…

さすがは技芸の仏様、BGMまで用意していただき感動です。

 

 

なんだか、ものすごく癒された感じがして、この門をくぐって出る時は、なぜかニヤニヤした顔になっていたような気がする。

 

拝観時間 約30分

 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

大人の焼き物