2023.5.9(火)①

 

ゴールデンウィークも終わり、久しぶりに出かける。

 

連休の余韻で混雑していたら、ちょっと嫌だなぁと思い、あまりメジャーではない所(私個人の見解)をチョイス。

 

神仏霊場巡拝の道の京都18、19、20の札所、大聖寺、相国寺、御霊神社を訪ねる。

 

 

相国寺(しょうこくじ)

 

アクセス

 

大聖寺、相国寺が、拝観時間10時からなので、それに合わせ、ゆっくりのスタートだ。

最寄りのJRの駅を8時過ぎに出発。

 

8時27分、奈良着。

8時39分、奈良発、京都行に乗る。

 

このあと、京都駅では地下鉄に乗り換える。

京都駅での地下鉄との乗り換えがよくわからないのでググる。

奈良方面からは、後ろの方に乗った方が良いとのことだったので、奈良駅で最後尾の車両に乗る。

9時41分、京都駅に着いた時、最後尾から降車すると、何もない。

後ろから3両目のところが、地下鉄へ行く階段のところに一番近い所だった。

6両編成の後ろから3両目、後ろというより、真ん中後ろ寄りだ…

 

降りた電車は折り返しで奈良行きになる。

外国人の旅行者が意外にたくさん乗り込んでくれて、観光立県、奈良県民としては、ちょっとうれしい。

 

地下鉄の駅への移動はスムーズにできた。

 

グーグルマップで見ると、駅の北の方に大聖寺がある。

北へ進む電車なので、前の方の車両がいいはずだ。

 

9時46分、京都駅から乗り、9時56分、今出川駅に到着。

 

今出川駅での出口は道路の西側に出られる、2番出口を目指す。

すぐに見つかり、地下から地上へ。

目の前に、もしや!ぴったりだ!

 

信号を渡り、大聖寺へ。

 

せっかく訪れた大聖寺だったが、ちょうど御朱印を書く方が外出中とのことだった。「また後で来ます」と、先に相国寺へ向かう。

 

信号を渡ると、目の前には同志社大学。

 

この赤レンガ色の建物が今出川の駅のあたり一帯にある。

すべて同志社大学の関連の建物のようだ。広い!

 

ここは、かつて薩摩藩の藩邸だったのだ。

 

薩摩藩、藩邸になる前は相国寺の敷地だったそうで、その遺構も残っている。

 

重要文化財、冷泉家住宅の門の前を過ぎ、しばらく行くと京都御所の門が見える。

ここは京都御所の北側の、今出川御門。

 

今出川御門を横目に見ながら左折すると、その先に相国寺の総門が見える。

地下鉄今出川駅、地上出口から約7分、歩く。

拝観

左右に同志社大学の施設を見ながら総門へ向かう。

門の所に、守衛さん?が立っておられるが、地元の人と見受けられる方も、割と普通に通っている。

 

ここ相国寺は、足利義満の時代に創建された寺院で、約144万坪の壮大な敷地と、50余りという多くの塔頭寺院があったということだ。

現在は当時に比べて小さくなってはいるものの、約4万坪と、それでもかなり広い。

 

ハスのころには花が楽しめるのだろうと思いながら、多くのハスの鉢を置いた天界橋を過ぎ、礎石が残る三門跡、仏殿跡を過ぎる。

 

洪音楼(くおんろう)

とても大きな鐘楼。

 

伝統のある寺院だけあって、厳粛な雰囲気が漂う。

正面が、今日拝観できるエリアだ。

 

昨年9月、西国薬師の御朱印をいただきに法界寺(日野薬師)というお寺へ行った。

どんなお寺か調べていると、「日本三大悪女の一人、日野富子が出た日野家の菩提寺」とある。

日野富子、何が悪女?と思い調べたら、なんと、「応仁の乱を起こした女」と出てきたではないか。

応仁の乱、名前は知っているが、内容はよく知らなかった。

 

そのあと、日野富子に関する本を読んだ。

永井路子さんの「銀の館」は読みごたえがあった。

日野富子の夫、足利義政に関する本も。

門井慶喜さんの「銀閣の人」は、銀閣寺を、今すぐ観に行きたいという気持ちにさせられた。

それらの小説の中に、相国寺が歴史の舞台として出てくる。

 

 

 

 

 

 

これ以外にも、後の時代になるが、南原幹雄さんの「徳川四天王」にも、相国寺は登場する。

 

 

 

 

 

しかも、山外塔頭寺院として、鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)を含むという。

確かに相国寺のHPには、金閣寺、銀閣寺も見られるようになっていた。

 

広さじゃなく、影響力というか、ポジションが、どれだけ大きなお寺なんだ!と、思わせられた相国寺だった。

 

行ってみたいと思ったものの、特別拝観がない時は、本当に御朱印をいただくだけになってしまう。

なので特別拝観の時期を待っていたのだ。

それでいて、混雑していない時を狙っていたら、残念なことに、同じ境内にある承天閣美術館は、ゴールデンウィーク後ということで休館中だった。

 

庫裡 香積院(こうしゃくいん)

壁面が特徴的。

 

左手に、受付があるので、靴を脱ぎ、スリッパに履き替え、受付へ行く。

 

拝観料 800円

 

チケットをいただき、法堂、方丈、浴室の3か所が拝観可能との説明を聞く。

まず最初は、本堂にあたる法堂へ行くようにとのこと。

 

法堂(はっとう)

法堂に入った時、係の人に説明されながら案内されている人たちがいた。

VIPなんだわ…と、思いながら、そっと回りを見ていると、もうひとりの係の方が、

「初めてですか?」と、声をかけてくださり、なんと案内してくれるのだ。

 

一人で行ったらわからなかっただろうと思えるような、天井の龍の絵、蟠龍図(ばんりゅうず)の見方についても、説明してくださった。

 

八方睨みの、龍の目にどこまでも追いかけられてお堂内を歩く。

 

最後に、他に見学の人もいなくなった法堂の中で、龍の真下に立って、手をたたき、鳴き龍といわれる所以も実体験することができた。

 

(写真はリーフレットより)

 

御本尊のお釈迦様。

 

建物が大きい。しかも、高い須弥壇の上にいらっしゃるので、遠い…

 

そこで、最近購入した小さい望遠鏡、単眼鏡というらしいが大活躍。

 

 

 

とてもよく見える。

優しそうなお顔だ。

 

肉眼では、ハッキリは見えなかったので、こんなによく見えるなら、もっと早く買えば良かったと思った。

 

次は方丈へ移動する。

方丈の入口に授与所があり、そこで御朱印帳を預ける。

番号札をもらって内部の拝観へ。

 

襖絵も素晴らしいが、一番の感動は、特別展示中の法華観音図だ。       

(写真はリーフレットより)

 

お座敷の奥の方に展示されているが、手前に拡大図も展示してくれていて、それを見てビックリ⁈

 

この観音図、すべてが観音経の経文の文字によって画かれているのだ。

縁取りの黒い線の所はもちろん、着物の朱色の部分も細かく文字で埋められている。

思わず、見知らぬ拝観中の人と、「すごいですねー」と話してしまうほどだ。

 

最近、丸いシールを貼って絵をかくのが紹介されて、すごいと思っていたが、その起源はこんなところから来ているのか…と思った。

 

 

表方丈庭園

枯山水の庭園で、太陽の反射を利用して室内を明るくする効果もあるらしい。

 

白象図

もしや実物大かと思うような大きさだ。

 

 

 

 

裏方丈庭園を眺めながら、右側には、お座敷に合わせた襖絵を見ながらひとまわりし、授与所の所へ戻る。

 

番号札を渡し、御朱印帳を受け取る。

神仏霊場の御朱印 300円

 

方丈を出て、靴を履き、浴室へ向かう。

 

浴室に向かう途中に、鐘楼がある。

 

天響楼(てんきょうろう)

中国の開封に大相国寺という中国における五山制度の始まりのお寺があり、この大相国寺の寺号を頂いて「相国寺」と名付けられたそうである。

その中国の大相国寺より、友好の記念として寄進されたものとある。

 

立派な鐘だが、日本の鐘楼と比べて、鐘を撞く位置が??

こんな低くていいのか…

ちょっと気になりながら見た。

 

浴室

 

中に入ると、お風呂の仏様、跋陀婆羅(ばっだばら)菩薩いらっしゃる。

右手に湯を混ぜる櫂を持っている。

草津温泉で湯もみに使われるあれだ。

 

その近くに、旧字の「開」と「浴」の看板のようなものがあり、かつては、4と9のつく日のみ、これが表に出ている時だけ浴室に入れたそうだ。

浴室に入るのも修行の一つとされていたそうだ。

 

建物は再建されたものだが、お風呂の実際はこうだったんだというのも、よくわかり、今でいう、ざぶんとお湯につかる式のものではなかった。

排水の仕組みもよくできていて、床下の溝部分も見られるようになっていた。

 

内部は写真禁止だったので、うまく説明できない。

時代劇で、殿様が白い着物一枚で浴室に入り、湯をかけてもらっている様子が、このお風呂の入り方だと、係の人が教えてくれた。

 

これで、拝観できるところは見終わったと思ったが、心残りが…

 

受付近くに、クイズがあった。

鬼瓦の鬼の額の部分に、五芒星の印が付いた鬼瓦を見つけることができれば、浴室で見つけた場所を言うと、正解ならプレゼントがいただけるというものだった。

 

ずっと気にしてあちこち見ていたが、わからなかった。

プレゼントをあきらめて、浴室の係の方に聞いたら、

「ヒントをあげるから、もう少し探してみたらいい」と、ヒントをいただく。

 

しかし、見つけられず…

 

結局、受付の所で案内をしていた係の人に、クイズの写真を指して、

「この鬼瓦、どこにあるのですか?」と尋ねた。

「ギブアップということでいいですか?」と。

もちろん、ギブアップでいい。

このまま、もやもやしたままでは帰れない。

 

五芒星のついた鬼瓦の場所と、それが見える位置、なんでそこにあるのかという意味も教えていただき、ちゃんと単眼鏡を使い、確認して、満足して、お礼を言い、相国寺を後にした。

 

拝観時間 約1時間

 

次は、「応仁の乱」勃発の地といわれる御霊神社へ。

 

【カラダノート】ママびより × バーバパパ