2023.4.24(月)

 

 

葛城山(かつらぎさん)

 

「お母さん、一緒に葛城山、登ってみいへん?」

先週、息子に言われた。

 

息子は、ここ何年か、低山登りを趣味としている。

 

健康のため、歩くために、神社仏閣巡りをしている私。

そこそこの体力もついただろうから、登山はどうか?ということらしい。

 

30年ほど前、夫と一度だけ行ったことがある。

もちろんロープウェイで!

しかし、その時はツツジの季節は過ぎていて、何もないなぁという思い出が…

 

だが今回は登山。

でも、今の私なら何とかなるだろう。

おまけにツツジの季節!

 

息子は去年の秋に、娘と。

つい先日、黄砂の強い日に、先輩と登っている。

 

準備をする時、息子がリュックにダウンを詰めたり、何やら冬支度。

「そんなにいる?」と聞くと、「頂上は意外に寒い」とのこと。

私も一枚、装備を増やす。

 

最近、20度を超える日が多かったが、今日の天理の予想最高気温は17度。

曇りだが、そんなに暑くなく、いい感じで登山できそう。

 

息子の運転で、8時出発。

 

途中コンビニに寄る。

息子が言うには、登山の時、あまりの空腹だと登る意欲がそがれるので少し食べておいた方がいいのだと。

パンやおにぎりを調達。

車中でも少し食べる。

 

約1時間で到着。

 

駐車場代 1,000円

 

駐車場から道路を歩く。

 

少し、のぼりになっている道路を、ロープウェイ乗り場を横目に見ながら、黙々と登って行く。

 

ここで、すでに息は上がって来た。

かなりつらい。

 

息子の歩くペースが速いのだ。

 

そう、私はいつも一人旅!マイペースで歩いている。

若者と同じペースはきつい。

 

9時7分、ゲート到着。

一瞬、鍵がかかっていて入れなくてもいいと思った。

が、普通に開いた。

 

ここからは、本格的な山道、登山道だ。

お寺や神社と違って、整備された道ではない。

 

岩がむき出しだったり、木の根っこが地面にたくさん出ていたり、歩きにくいことこの上ない。

滑り止めに握るためのロープも随所にある。

 

登り始めてすぐに、小休憩をして、上着を脱ぎ、リュックの中から持っていたストックを2本セットし、万全の装備で臨む。

 

途中、展望台という休憩所のような場所がある。

せめて、行程の半分は過ぎていて欲しいと思うが、まだ4分の1ぐらい。

 

このあと、地図には、休憩場所という表示はない。

 

一面のツツジの絶景を見るためにがんばろうと思っていたが、息子が一言。

「ツツジ、まだつぼみやったなぁ」

「何で知ってるの?」と私。

「お母さん、見いひんかったん?ロープウェイ乗り場の所に看板出てたやろ⁈それに書いてあったで!」と。

 

やる気を失う。

が、息子が新情報。

「そういえば、カタクリの群生地があった」と。

 

そうか、カタクリが見られるのか…

実はまだ見たことがなかった。

小説にもカタクリの群生地はたまに出てくるし、山のお寺なんかでも春にはカタクリが…とあっても、なかなかいい時期に遭遇できていなかった。

 

ちょっと楽しみができ、がんばる力ができたような…

 

ホーホーという、フクロウか何かの声と、鶯がしきりになくゾーンを黙々と登る。

かなり経ったころ、ついに発見!

 

10時25分 カタクリ

息子が前回登った時は、天気も良く、午後だったことも関係するのか、もっと咲いていたとのこと。

 

今日はつぼみが多い。

それでもいい。人生初のカタクリの花に対面。

うつむきがちに、可憐に咲くカタクリ。

 

また登り続ける。

最後の方は丸木を横にした階段が続く。

「階段、しっかり上がらんと、お寺行く時も困るやろ。」

と、息子から叱咤激励の声がかかる。

 

私のペースでは物足りないらしい。

自分のペースで登り、かなり先に行って待っていてくれる。

私は、自分のペースでしかもう登れない。

やっと私が追い付くと、また先へ。

 

ちょっと開けたところに出る。

 

10時55分 ラッパ水仙の花壇

うちの庭にも、ほんの少しラッパ水仙があるが、花はずいぶん前に終わっている。

なぜこの時期に??

でも、今が見ごろ。

 

あと少し。最後の力をふりしぼる。

山頂側のロープウェイ乗り場の前の方に、小高い丘がみえる。

そちら側が葛城山の山頂らしい。

 

11時6分 頂上到着!

標高959.2m

約2時間で到着。

 

なぜかポストも設置されていた。

 

大阪側

前回、黄砂の強い日に来た息子は、何にも見えなかったそうだ。

このくらいでも、「よく見えるなぁ」と喜んでいた。

 

なんか曇っていて、遠くも霞んで、こんなの絶景のうちに入らないが…と思った。

 

奈良側は地図もあった。

 

奈良側

耳成山、畝傍山、天の香具山の大和三山が小さく見える。

地元の、竜王山からの方が、大和三山の景色はいい。

葛城山は高すぎて、見えるものが小さすぎる。

 

息子は、前回も、前々回も、ここだけで下山したそうだ。

 

ツツジの季節ではなかったから、ツツジ園の方へは行かなかったらしい。

で、今回は、まだ「つぼみ」ということだが、とにかく行ってみた。

 

こんな感じだ…

つぼみが少し色づいて、木が赤く見えるが、花は無い。

おまけに寒い。

見晴らし台のような2畳ほどの板の間が、あちこちにある。

その上にあるベンチで休憩。

まず、途中で脱いだ服を全部着込む。

来る時にコンビニで買ってきた、おにぎりやパンを食べる。

 

30分もいたかな?と思うくらいで、寒いし、見るものもなく、早々に下山。

 

きれいな遊歩道のような道があり、そこを歩くとロープウェイ乗り場に続いていた。

ロープウェイで来たら、ホントに、ちょっとそこの公園へってぐらいの感じでツツジ園まで行けるんだと感心した。

ツツジ園の中を歩くにはちゃんとした靴の方がいいが、上から見るだけならヒールでも行けそうだ。

 

途中、藤棚もいくつかあったが、藤の花は全くなかった。

もう、近くの公園は終わりに近いが、ここはもしかしてこれから?

 

下りの途中で、せめてツツジの写真をと思い、かろうじて見つけた満開の山ツツジ。

 

12時55分 帰りゲート通過

下山は1時間半くらい

 

ロープウェイ乗り場から、登山口のゲートの通り道にお寺があった。

 

お寺に沿って、オオデマリの花が満開。

 

帰りに、行く時に息子が見たという、ロープウェイ乗り場の看板を見た。

 

確かに、ツツジの開花状況は「つぼみ」。

おどろいたのは、山頂の気温は「5度」の表示⁈

 

だから、今頃、ラッパ水仙が見ごろなのだ…

ツツジや藤がまだなのも、そりゃそうだと納得である。

 

寒さに関して、息子は、登山を何回か経験して、山頂の寒さを知っていたんだ…

山を侮ってはいけない。

 

いつもの万歩計の調子が悪く、違う万歩計で。

こちらは、8歩以下はカウントしてくれない、厳しめのカウント。

 

でも、よく歩いた、というかよく登った。

 

次の日は、ふくらはぎの後ろ側、太ももの前側が筋肉痛。

階段を下りる時が痛い…