2022.1.10(火)①

 

青春18きっぷ、冬期間最終日の1月10日、ラストの5回目を使って、神仏霊場巡拝の道の一番西に位置する、兵庫県の端の方、赤穂大石神社に行く。

そして、須磨寺へ。

 

赤穂大石神社

 

アクセス

いつもは、JR奈良で乗り換えて、大阪方面へ行くのだが、今回は、桜井経由の直通難波行きに乗ってみた。

到着時刻は同じなのに、朝、10分ほど遅い出発。

冬の朝の10分をゆっくりしたかった。

 

電車の乗車時間は遠回りなので、少し長いが、大阪駅での待ち時間が短くなるので手持無沙汰の時間が減るのでいいかもと思った。

 

8時15分、久宝寺着。

途中、7分の待ち時間で、久宝寺で大阪行きに乗り換える。

そして、このチョイスは失敗だったと、ここで気が付いた。

久宝寺からは座れないのだ。

奈良からは、始発なのでいつも座って大阪へ向かっていた。

すごく混んでいて、つり革も手の届くところにない。困った。

 

そして、すぐ近くに立っている、サラリーマン風の30くらいの男の人が、手には携帯を持ち、なんだか楽しそうにゲームをしているが、額には尋常じゃないくらいの汗!

 

たくさん着てる?と、ひそかに観察。そうでもない感じ。すごく高性能な保温肌着でも着てるのか?

 

しきりにタオルハンカチで額を拭いている。でもすぐに汗で額が光る。

 

なんだかヤバそう。発熱?コロナ?

離れなきゃ…

 

次の駅で、その人は空いた席に座った。隣の人、大丈夫か?

 

私は、奥へ進み、とりあえずその場から遠ざかる。

 

私は、たまにしか、この通勤時間帯の電車に乗らないが、毎日乗っている人はいろいろあるんだろうなと、ちょっと、息子や娘のことが心配になった。

 

私もその次の駅で座ることができた。

隣の席の女の人は、今年初めての十日恵比寿に行くのか、手提げカバンから、枯れた笹の葉が飛び出していた。

 

8時50分、大阪着。

9時6分、大阪発、10時8分姫路着。

 

今まで、何回か、姫路や加古川まで行ったので、明石は通っていたが、なぜかいつも進行方向に対して右側に座っていたんだと思う。

明石駅で停まった時に、明石にもお城があるんだ!と、ぼ~っと眺めていたが、今回、左側の席だったからか、初めて、明石海峡大橋が見えることに気が付いた。

 

神戸を出てから、明石に着く手前の所で、あっ、海が見えるんだ!と気が付いた。

しばらく行くと、今のは何?もしや、明石海峡大橋ではないか?

こんなに近くに見えるのか…

淡路島もなんて近い。気軽に行き来できる距離なんだ!

あわてて連写、通り過ぎる前に何とか1枚、撮ることができていた。

 

10時9分、姫路発、播州赤穂行きに乗り換え。

1分で乗り換えできるのか?と思っていたが、向かいのホームでちゃんと連絡してあった。

10時40分、播州赤穂駅に到着。

 

駅を出ると、正面に、大石内蔵助の像。

私は大人になるまで、たぶん二十歳くらいまで、忠臣蔵や赤穂浪士のことを知らなかった。

なので、「吉良上野介」を「きらこうずけのすけ」と、「大石内蔵助」を「おおいしくらのすけ」と読むことができなかった。

それを、父に、「これも知らんのか」的なことを言われて、この忠臣蔵、赤穂浪士の討ち入りの話は、世の中の常識だったのかと思ったことがある。


そして、何年か後にドラマで見た。

松の廊下で刃傷事件を起こした、「浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)」が風間杜夫、奥さんの「あぐり」が多岐川由美、「大石内蔵助」が里見浩太朗、そして、敵役の「吉良上野介」が森繁久彌という、そうそうたる役者さんたちの出演だった。

風間杜夫が切腹するシーンでは、号泣した記憶がある。

 

私の中の、忠臣蔵、赤穂浪士といえば、それである。

 

ちなみに、夫は、子供のころから知っていたそうで、忠臣蔵といえば、片岡千恵蔵だという…(古すぎてわからん)

 

その後、忠臣蔵、赤穂浪士の討ち入りといえば、年末の風物詩という感じで話題になるので、あの時ドラマを見て、概要だけでもわかっていて良かったと思う。

 

事件の舞台は東京だが、今日、その人たちの生活圏、地元へ行くのだ。

 

駅から、大きい道路に沿って、ほぼまっすぐに行くと赤穂城跡に着く。

歩道も広く、表示もあり、わかりやすい。

 

下調べの時に、お城の中に神社?

どうなっているのか気になっていた。

 

駅から15分ほどで、お城が見えた。

 

すぐ左側に、小さい広場があり、ご当地ポストだ!

 

いよいよ城内へ。

 

石垣に沿って進むと、向こう側に神社らしき建物が見えた。

 

駐車場の横に鳥居があり、この先が神社だ。

 

反対側にも鳥居がある。こちらが正面のようなので、入り直す。

 

変わった形の灯篭。

討ち入りの際の火消し装束からのフォルムか…

 

参道の両側には、赤穂浪士47人の像がある。

一番手前は、大石主悦像

主君の敵討ちを果たしたということで、大願成就の神社だ。

 

 

拝観

仁王門をくぐる。

今日は、十日えびすだからか、お詣りの人がそこそこ。

 

正面が拝殿

 

入ってすぐ右側に手水舎。

奥には、絵馬がびっしりかかっている。

 

その横に、撮影スポットが用意されていた。

 

その近くに大石内蔵助像。

後ろには干支の石像が並ぶが、ウサギは移動していた。

 

ここの近くに社務所があり、御朱印は、先に預けてあとでいただくシステム。

神仏霊場の御朱印帳を預ける。

 

拝殿へ向かう。

 

狛犬。ちょっと反り気味。

獅子よりも犬よりの狛犬だそうだ。

両方、口が開いていて、阿吽ではない。

 

拝殿

 

お正月らしい絵馬と、ウサギの石像。

 

拝殿の周囲に、大きい絵馬で忠臣蔵のあらすじを紹介。

そうそうと、うなづきながら読み進めていった。

 

拝殿の真後ろには、浅野家と大石家の家紋が並んでいた。

さっき見たポストと同じだ。

 

ここで、ひと通りの拝観を終了し、御朱印帳を受け取りに行く。

御朱印代400円

 

あとは有料ゾーン。

お守りを売っている巫女さんに、宝物館への入場券はどこで買うのか尋ねたら、ここでもいいとのことだったので、チケットを購入。

入場券450円

 

入れるところの場所と説明を聞いて、いざ中へ。

 

義士宝物館

この奥にも、もう一つ、別館があり、QRコードで説明も聞けるようになっている。

 

ここの神社は、ホームページに、動画も多く、ツイッターがまめに更新されていて、見ていて楽しかった。

今回の宝物館でも、QRコードを活用させてもらい、わかりやすい説明を聞くことができた。

 

手水舎の奥の建物で、義士木像奉安殿に行く。

すべての義士と、大石内蔵助、そしてもう一人の全49体の木造が安置されている。

討ち入りのときの姿だけでなく、普段はこんな人だったという様子の像もあり、あの事件が起きなければ、こうやって過ごしていたんだと思うと、なんだか涙がにじみそうになる。

 

そこから奥へ進むと、大石邸と庭園ゾーン

 

 

庭園の中央にひときわ大きく茂っている大楠

 

 

有名な子宝石

 

 

庭園に入った時に、休憩所があるのか…先客もいるわ…と思ったところがここ。

 

先客ではなかった。

ここの住人だった。

 

早かご

 

江戸から赤穂まで、680㎞を普通15、6日かかるのを、4昼夜半で到着したといわれている。680㎞を15日としたって、1日45㎞は進まなければならない。

どんだけ早いのよ。だから早かごなのか。

松の廊下での事件は、それほどの一大事だったということでもある。

こんな様子で走りに走ったんだろう。

 

ここで拝観終了。

拝観時間 35分

 

 

駅への帰路とお土産

 

駐車場の所から引き返してくると、歴史博物館の案内板

向こうに見える蔵のような建物が、どうもそれらしい。

義士以外に、赤穂の塩のことも知ることができるせっかくのチャンスだったが、今回は時間がない。あきらめる。

 

赤穂城跡もあり、もっと時間にゆとりを持って来るべきだったと反省。

 

帰りに駅の右側にあるお土産物屋さんで味付けのりを買う。

誰かのブログに焼きのりがおいしいと書いてあったが、これが一番人気との表示だったので、この塩バージョンを。ほかには、焼きのりと味付けのりがあった。

感想:表面に塩のつぶつぶが付いていて、植物油も使われていて、塩味の韓国のり風。のりは少し厚めでおいしかった。

 

駅の2階へ上がり、改札の前の観光情報センターでもお土産を物色。

しお饅頭のバラ売りがあったので、家族分だけ購入。

感想:しっとりとした落雁のような皮に塩味を感じる漉し餡。おいしい。

 

さらに、赤穂のお土産で検索したら上位だった、「てーてってー」というパイ生地にチョコや黒ゴマをトッピングしたもの。

形は、牡蠣の産地の町のお店らしく、牡蠣のカラをイメージしているとのこと。

これもバラ売りしていたので、購入。

感想:サクッサクの食感。もちろんおいしい。

 

播州赤穂駅を後にし、須磨へ向かう。