昨年NHKのEテレで放送された、
『キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜』
について、綴っていきます。
内容がいろんな方向に分散して読みづらくなるかもしれませんがご容赦ください(汗)
まず本作がNHKで放送されると発表されたときの衝撃はそれなりのものでした。
しかも幼少期に毎日のようにお世話になったEテレで…当時の自分に伝えたらもう大興奮でしょうね(笑)
制作発表当初は、今流行りのSDGsを作品テーマに組み込むということで少なからず「え〜…大丈夫か?」的な反応は少なからずあったようにみえます。
自分も今放送を終えて正直思うところは…
べつに嫌ではなかったけど、SDGsは要らなかった!!
そういった環境問題云々は無しで、純粋に“大人”
になった彼女たちのアナザーストーリーを見てみたかったというのが筆者の正直な気持ちなんですよね^^;
まぁ名作か否かと言われたらおもいきり名作ですけどね!
物語の前半戦… まずは1話ですが、長年の夢を叶えて教師になったものの児童の想いを叶えてあげられず悔しさと悲しみの涙を流す『のぞみ先生』
の姿が描かれました。
日曜の朝とは違う重苦しい雰囲気で、子供向けアニメには到底出てこないような台詞まで飛び出します。
以前のように単発で「めでたしめでたし」では終わりません。人間のリアルな苦悩が描かれています。
それ以外のメンバーも1話目においては一瞬ではありますが、それぞれの辛いカットが入るんですね💦
彼女の周りを取り巻く大人たちの言葉に筆者も少々苛立ったりもしました…
でも、だからといって「辛い。この作品は見ていられない」とまでは考えませんでした。なぜならこれらのシーンは通過点に過ぎないから。
まだ1話目の段階で切り捨ててしまうのはあまりにも早すぎます。
上手くいかなくて、叱責を受けて、迷って… それでもきっとこの作品にはこれは必要な場面なのだろうから、“伏線回収”を楽しもうと思ったのです
辛いことがあって、悩んだあとにどうなるのか。
そこが気になったんです。なんならこの作品自体がプリキュアたちの人生の通過点でしかないですもの。
そして最終回まで見届けられて本当に良かったと実感しました。決して悪い作品ではなかったです
のぞみ先生が奔走してくれたから、夢を諦めかけていたその子も心打たれて一歩を踏み出せたわけです。
しっかりひとりの人間の人生を変えたわけですから、THE・プリキュアの『夢原のぞみ』に夢を語らせたらもう最強ですよ(笑)
この作品の“主人公”でもあったわけですし。
“オトナ”になったプリキュアたちのエピソードもそうなのですが、なによりハッ!とさせられたのはみんな大好きブンビーさんの言葉です。
「プリキュアに『がんばれ!』なんて言ってる場合じゃないですよ⁉︎あなた達ががんばらないと!」
プリキュア関連の有名アイテムとしてはミラクルライトがありますよね。ライトを振って応援!のアレです。
でも言われてみれば、このミラクルライトを振る際の台詞として公式が「プリキュアがんばれー」と言ったことってありましたっけ?
「プリキュアにちからをー!!」
とは言ってましたが、「がんばれ」ではなかったはずです。ファンの間では「ぷいきゅあがんばえー」は有名なフレーズですが公式の言葉としての印象は全くないんです。
そこで初めて気付かされました。
「ミラクルライトは本来は応援のためのものではない。闘う戦士たちに力を与えるためのものなんだ。」
と・・・
応援ではなくサポートする。それにがんばっている状態の者に「がんばれ」なんて言う必要もない
改めてミラクルライトの存在意義も確認できた。
でもまぁ一番興奮したのはそりゃあもう
ココのぞ
公式結婚
ですけどね💒
名実ともに『パートナー』になってしまったわけです。当時の女児さんは間違いなく心停止したことでしょう。流石唯一プリキュアでキスをしただけのことはあります💕💕
最終回では人間の素晴らしさを説き、敵を説得した直後に人間の愚かさを描くという不穏な終わりを迎えました。
この描写には賛否両論ありましたが、だからといって筆者は「こんな終わり方はひどい!!」とは思いませんでしたね。
これは切り込んだなぁ… という感覚です。
まぁ描写自体はひどいんですけどね💦
でも作品としてはこういうやりかたは全然ありだというのが筆者の考えです。
キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜、
サブタイトルもそうなんですが、やっぱりカタカナ表記にするとなんだか不思議なオーラというかニュアンスというか意味深な雰囲気を感じとれるんですよね… この感覚は日本人しかわからないだろうなぁ(笑)
大人の辛さも素晴らしさも両方感じられた作品でした。
©️ABC - A・東映アニメーション