通常、清水寺へは清水坂から真っ直ぐ仁王門を潜って入ります。でも、このルートだと、人の波に乗せられ、半ば強引に境内中心部まで運ばれることも珍しくありませんミミミヘ(・`ω・´*)_波乗り人人人
それに対し、今回ご案内している北苑から北総門を潜って光憂坂(こうゆうざか)を上るルートは全く雰囲気が異なります。ゆっくりとマイペースで散策しながら境内中心部へと入れますから、道中の建造物を見落としたり、あっさりスルーしてしまう可能性を大幅に軽減出来るのです。
その代表格が清水の鐘 カーン(((´・ω・`)_中☆{{{Д}}}! 『鐘楼』とそこに吊り下げられた立派な梵鐘です。
実は、清水さんでは、鐘楼もまた見どころ満載、不思議も一杯で、結構有名だと思っていたのですがー・・・、ナントッ!!Σ(゚∀゚ノ)ノ、大半の観光客の記憶には殆ど残っていないということを最近になって知りましたΣ(*´≧Д)ガーン
それどころか、京都市民でも、清水さんに釣り鐘があることすら(´ー`)チラネーヨという人が少なくないというではありませんか!! これはタイヘンヤッ!! ヾ(゚ロ゚*)ツ三ヾ(*゚ロ゚)ノ タイヘンヤッ!! ということで、今回は、そんな清水寺の鐘楼と釣り鐘をしっかり検証してみましょう。
清水寺の鐘楼 清水寺の初老は昔・昔・大昔、境内の中心部とも言える本堂と地主神社(じしゅじんじゃ)の間にあったとされています。ちょうど今の御朱印所や休憩所のある辺りです。
しかし、1469年(文明元年)、勃発から3年目に突入し、益々エスカレートしていた応仁の乱(おうにんのらん)により、清水寺の建造物は全て焼かれてしまいましたΣ(ノェ`*)アチャー そして、江戸時代に入って再建する際、何故か仁王門のすぐ裏側にお引っ越ししたのです。
そんな訳で、今は
門前広場編 でご紹介した中国障害者芸術団の碑のある石段の北側にあります。ちょうど境内の入り口にあたるところで、仁王門から入ると左手ですが、今回の光憂坂から上がると西側、右手になります。
鐘楼がどうしてこの場所に建てられることになったのかは不明ですが、室町時代以降、釣り鐘堂と山門をセットとして構築するケースが多くなったそうですから、もしかしたら、それが関係しているのかも知れません。いずれにせよ、清水寺の場合、このレイアウトが功を奏しました。ここに移転したお陰で、江戸の大火災の被害を免れ、仁王門とともに今日まで再建当時の姿を残しています(^o^) ということで、国の重要文化財です。
鐘楼のデコレーションを楽しもう! 清水寺の初代初老は寄進者も不明なら、創建年も不明で、今や影も形もありません。今の鐘楼は前述の通り、1607年(慶長12年)に再建築されたものとなります。とは言え、1999年(平成12年)に大々的にリニューアルされているので、400年以上もたたずむ建造物には見えないでしょう。デコレーションがとても綺麗です。
ただし、平成にリニューアルされたから綺麗なのではなく、江戸の再建の際に安土桃山時代の建築様式を用いたから綺麗なのであって、とにかく華やか!! 装飾満載、豪華絢爛です。特に動物の彫刻が目立ち、魚もいたりなんかします。まるで水族館付の動物園みたいです(^O^)
ゾウ or バクの木鼻 たとえば、横木の角には「木鼻(きばな)」という彫刻が取り付けられ、ゾウやバクのデザインとなっています。ただし、木鼻とは、木材の先端部分のことで、必ずしも鼻に特徴を持つ動物の彫刻を施さなければならないとは限っていません。しかし、ゾウやバクは霊獣ということで、日本でも室町時代以降、寺院の装飾に頻繁に登場するようになりました。両者が混在している建造物も少なくありません。清水寺の鐘楼もその一つです。
ところが、そうなると、
“これは獏? それとも象?”とか、
“こっちが獏で、あっちが象?”なんて悩まされる羽目になる訳です。
因みに、バクと言えば、目は犀、尾は牛、足は虎、体形は熊という何でもありのような想像上の動物です。とは言え、その一番の特徴は鼻が長いということで、どうしてもゾウとの見分けが難しくなるのはいたしかたのないところなのかも知れません。
ですが、ゾウは常に耳がたれていて、その内側は隠されています。それに対し、バクは耳が立っていて、穴まで見えるので、実は一目瞭然。この違いさえ知っていれば、誰でも簡単に区別出来るはずです。さあ、挑戦してみましょうv(^o^)
頭上を泳ぐ魚とカエル お次は屋根の軒下に\_( `д´)ノ))注目 ここには「懸魚(げぎょ)」と呼ばれる妻飾りが施されています。
懸魚とは、火除けのおまじないのようなものになります。本来は水中にいるはずの魚を屋根に泳がせることにより、水があるから安心。火災に見舞われることはないという訳です。
<参考>→
懸魚 [げぎょ] - すまいるーふ 清水寺の鐘楼の懸魚は流石という感じ。牡丹の花があしらわれていて、とっても立派です。江戸の大火災による焼失を免れたのも、彼のお陰かも知れませんね(●>∀<●)ヤッター
一方、貫の部分には「蟇股(かえるまた)」と呼ばれる部材が使われています。これは元々屋根の荷重を分散して支えるために取り付けるものですが、下側が広くなっているため、遠目にはヒキガエルの股間のように見えるところからこう呼ばれています。
<参考>→
蟇股(かえるまた・蛙股) - 社寺建築の豆知識 けれど、平安時代以降、その設置部位から、彫刻を施し、装飾品としての価値が重視されるようになりました。その趣味嗜好は、戦国時代から江戸時代に掛けてピークを迎え、ちょうど、その時期に再建された清水寺の鐘楼の蟇股にも、鮮やかな色合いの菊の花があしらわれています。いわゆる極彩色で、少々派手にも感じなくはありませんが、実に美しく、見応え抜群です。
四方転び造りの釣り鐘堂 清水寺の鐘楼はきっと、彫刻に興味のある人には魅力溢れる建造物でしょう。とは言え、名刹中の名刹である清水寺にはまだまだ貴重な装飾が至るところに存在しています。ということで、この釣り鐘堂が知る人ぞ知る名建築なのは、何を隠そう、「四方転び造り(しほうころびづくり)」と呼ばれる本体の構造そのものに理由があるのです。
四方転びってなあに? 四方転びとは、尻すぼみならぬ頭すぼみ。四方の柱に傾斜を付け、下部と上部の内側空間の幅を調整する技法です。建築の世界だけでなく、家具造りや木工細工の世界でもよく用いられます。足下の部分が最も幅広で、上部に行くに従って、内部が狭くなるのが最大の特徴です。
この構造だと、見た目も美しく、強度もバッチリ確保出来ます。そのため、椅子やテーブル、踏み台等にも最適で、大工技能士の検定には、四方転びの踏み台造りという課題があるほどです。
<参考>→
四方転び解説 - 大工の重 清水の四方転び造り 巨大な建造物から小さな家具や小道具まで、様々なシーンで大活躍の四方転び造り。言われてみれば、我が家のダイニングにある椅子もこの構造です。購入してからかれこれ四半世紀たちますが、今でもしっかりと健康通の重たい体を支えてくれています。どうやら、バケツみたいな大きなお尻が重しとなって、しっくり落ち着きを保つようです。
ということは、そう、この技法を使って鐘楼を建てると、センターに吊るす梵鐘がちょうど良い重りとなり、安定感が増すのであります。よって、寺院の釣り鐘堂としては、最もオーソドックスな構造だと言えるでしょう。
ただし、四方転びというくらいで、東西南北にそれぞれ1本ずつ、4本の柱で構成するのが一般的です。ところが、清水寺の鐘楼は、
アレレレ!?(・_・;? 脚がちょっと多いぞ~!!
よく見ると、6本の柱が使われているではありませんか!?
しかも、その理由は、なんと、清水さんの梵鐘は他の寺院のものに比べて重たいからだというのです。皆さんは素直に、
“なるへそ(゚д゚)(。_。)ウンウン”って納得出来ます?
健康通はちょっと、
(*_-_*) ウーン。って感じです。
というのも、日本には重さ10トンを超える梵鐘が多数ありますが、その大半は4本柱の鐘楼に吊り下げられているからです。確かに、地震で落下したというようなこともあるにはあるようですが、清水寺の鐘は重さ2tほどですから、4本脚でも問題ないのではないかという気がするのです。
実際、日本三大名鐘の一つ、奈良東大寺の釣り鐘は重さが26トン以上もあるため、鐘楼には沢山の柱が立てられているように見えます。しかし、梵鐘の周囲は4本柱です。ということで、これまた清水寺の七不思議の1つとされていて、明確な理由は未だ不明となっています。
清水寺の梵鐘 清水寺は流石に京都切っての古刹ということで、七不思議と言いつつも、ともすれば70個ぐらい謎が潜んでいるのではないかと思います。そこで、偉~い学者の先生方は、試行錯誤しながら独自の仮説をあれこれ立てられる訳ですよ。($・・)))/ ̄ ̄ ̄ ゴクロウサマです♪
清水の鐘 たとえば、鐘楼の6本足構造。どうしても皆さん、気になるようです。しかしながら、とどのつまり、やはり梵鐘の大きさが関係しているという説が多く見受けられます。
ただし、先生方が着目されるのは、今の鐘ではなく、昔の鐘! 実は、江戸時代の再建当時に吊り下げられていた鐘は、現在のものより一回り以上大きく、それ相応の重量があったことは確かなようなのです。となると、恐らく、全般に小柄だった昔の人たちには実に巨大な鉄の塊に見えたことでしょう。
しかも、室町時代に鋳造された4台目梵鐘となるこの鐘は、清水寺復興の盟主とされる願阿上人(がんあしょうにん)が全国津々浦々を歩き回って調達したお布施によって寄贈されたものでした。すなわち、日本中の信者の善意の塊ともいえるものだった訳で、より一層重みを増したのかも知れません。
そこで、脚柱だけでなく、上部に「頭貫(かしらぬき)」、下部に腰貫、さらに、その間に「飛貫(ひぬき)」と呼ばれる3本の横柱を入れ、より一層頑丈に仕上げられています。とにかく大切な大切な釣り鐘をしっかりと守れる構造に仕上げられたことだけは間違いなさそうです。
因みに、旧梵鐘の表面には「大勧進願阿上人敬白」と彫られ、明治時代にすでに国の重要文化財に指定されています。しかし、その後も現役バリバリで、ニャントΣ(´゚ω゚`ノ)ノ 平成に入ってからも尚、その音を響かせていたのであります。ただし、今は宝蔵殿に納められているため、お目に掛かることは出来ません。あしからず!
平成の鐘 現在、私たちが見ることの出来る清水の鐘は、2007年(平成19年)に、
門前広場編 でご紹介した青龍像と同じく清水門前会によって寄贈されたものです。先の龍は結成30周年記念として贈られたものですが、こちらは一足早く、結成20周年記念の作となります。
先の梵鐘が“室町の鐘”なら、こちらは“平成の鐘”。事実、『平成新梵鐘』と命名されています。清水寺の釣り鐘としては5台目です。
前述した願阿上人寄贈の4台目梵鐘は、実に530年に渡って、朝夕6回ずつ音羽山にその音を響かせて来ました。ただ、流石に5世紀超えとなると金属劣化は否めません。このまま使い続ければ、外観も音も、その価値を大幅に低下させてしまいます。
実際、お寺の晩鐘と言えば|||||ヾ(-`ω´-o) カーン! 残響が最大の魅力ですが、先代の梵鐘は晩年、45秒程度しか持たなくなっていたそうです。一般的なお寺の鐘の平均残響時間が1分であることから考えても、引退を余儀なくされる時期だったのでしょう。そこで、2007年(平成19年)の除夜の鐘を最後に保存されることとなり、2008年(平成20年)4月20日から新梵鐘に引き継がれたという訳です。
因みに、今の鐘は2分前後も残響を楽しめます。これは、全体の厚みをあえて不均等にすることで可能としたもので、京都で長年仏像と梵鐘造りを生業としている「岩澤の梵鐘株式会社」設計並びに制作です。
<参考>→
梵鐘の音色と動画:岩澤の梵鐘 清水の鐘がとっておきのアトラクションになる日 1000年以上の歴史を持つ古刹としては比較的新しく、先代に比べればコンパクトになったと言われる清水寺の梵鐘ですが、高さ2.1m・口径1.2m・重さ2.03tの釣り鐘は立派なものです。ただ、その歴史的価値や文化財としての重みを考えると、残念ながら、大したことないと言わざるを得ません。しかし、この一見何でもなさそうな鐘が年に一度、とっておきのアトラクションになる日があるのであります(^o^)それは、何を隠そう12月31日です。
清水の除夜の鐘 毎年12月31日と言えば大晦日。大晦日と言えば除夜の鐘ということで、京都市内でも至るところでカーン(((´・ω・`)_中☆{{{Д}}}鳴り響きます。中でも人気ナンバー1なのが清水寺の除夜の鐘です。何故なら、誰でも突くことが出来るからなのであります(*^-゚)vィェィ♪
実際問題、今年はこういう現状ですから、現時点でどうなるかは誰にも分からない状況かと思われます。しかしながら、今年が駄目でも来年、来年が駄目でも再来年。いつか必ず一般参加は再開されると健康通は信じています。そうなれば、これぞ、清水寺一のおもしろアトラクションだと言って過言ではないでしょう。
ただし、このアトラクションを楽しむためには整理券が必要で、その整理券は毎年12月25日に配布されます。通常、配布場所は
北苑編 でご紹介した大講堂。午前9時開始で、先着順となっています。
ということは、大切な家族や恋人へのとびきりのクリスマスプレゼントになりそうだじょ~(☆o☆)キラキラ 特に殿方は、早起きして並びに行く価値ありですよねぇ( `pq´)ゥシシ
ただ、整理券はお一人様1枚限りとされています。まあもっとも、2人一組で突くのが基本スタイルなので、カップルなら問題ないでしょう。頑張れ、彼氏です(・・||||rパンパンッ
ですが、一家総出でとなると、パパだけでは不十分。ママや、時におじいちゃん・おばあちゃんまで一緒にゲットしに行く必要がありそうですね。
なお、清水寺の除夜の鐘突き自体は無料です。ただし、本番当日は夜間拝観となりますので、大人400円・小人200円の入場料が必要となります。
実は、大晦日の清水寺は通常営業で、午後6時には閉館。その後、鐘突き整理券を持つ人のみ、午後11時ごろから翌午前2時ごろまで入れるということで、まさにスペシャルな初詣チケットなのです。何せ、あの大混雑が当たり前の清水寺を、たった200人ほどで楽しめるんですよ(・∀・)チゴイネ 実際、殆ど貸切状態です(^O^)
ゆえに、家族で言っても、人数分の権利がなければ揃って入ることすら出来ないので要注意。しっかり枚数を確保しておかないと、パパだけ門前の寒空の下、一人寂しく待ちぼうけ(T▽T;)・・・・・サムスギ・・・ ・なんてことにもなりかねないので頑張りましょう(^_^)V
VIDEO
バリバリ情報 健康通が身をもって感じたバリバリのバリアフリー情報、
鐘楼の正面はふらっとです。周囲には、多少の段差やクッションの悪いところがありますが、介助者がいれば、車椅子でも目の前で見られます。
【写真撮影】フォトヘルパー:森川修
にほんブログ村
【音羽山 清水寺】 〒605-0862:京都市東山区清水1丁目294
TEL:075-551-1234/FAX:075-551-1287
拝観時間:午前6時~午後6時(期間により延長あり)
拝観料:大人400円/小中学生200円(2020年3月31日現在)
公式ホームページ→
音羽山 清水寺
【シリーズ:おもしろアトラクション満載のテーマパーク『清水寺』】 01,清水坂はワールドバザール 02,仁王門で遊ぼう! 03,門前広場を遊び尽くせ!! 04,北苑に侵入だ~い!! 05,超マイナーなエリアを見よ!!