日本では、イカリソウ(錨草)の呼び名で知られているメギ科の多年草で、
花が船のイカリに似ていることから、その名がつけられたとされています。
中国での淫羊霍(インヨウカク)の名前の由来は、昔から、中国の四川省
北部では羊が沢山放牧されており、そこの雄羊は1日に百回も交尾する
と言われていました。
「その精力の源はいったい何なのか?」と、村人が調べたところ、その地方
にはカク(ホザキノイカリソウ)という草が沢山生えていて、そのカクを羊が
好んで食べることで精力絶倫になっていたということです。
この事から、精力絶倫の雄羊を「淫羊」と呼び、薬草の「カク」を合わせて
ホザキノイカリソウの漢名(生薬名)を「淫羊霍(インヨウカク)」と名付けた
と、李時珍の本草綱目に記されています。
それ以後、この淫羊霍(インヨウカク)は強壮生薬として用いられるように
なり、実験的にも大脳を興奮させ、刺激性を敏感にし、末梢血管を拡張
して血流を亢進させ、特に、陰茎海綿体を充満させる作用があるとされ
ています。