環境汚染がこころとからだを蝕んでいる

  

動物たちの奇形や奇妙な行動は「環境ホルモン」の影響だった。

 

1950年代に入って、世界中から動物たちの奇妙な行動や奇形が報告されるようになりました。

 

アメリカのフロリダからは、求愛行動や巣作りにまったく関心のないハクトウワシ。

 

オスのペニスや精巣が異常なほどに萎縮したアリゲーター。

 

当時はこれらの原因がまったく分かりませんでしたが、その後すべて環境ホルモンによるものと判明しました。

 

環境ホルモンとは、正式を「内分泌かく乱物質」と言って、化学物質でありながら、人や動物の性ホルモンに成りすまして生物の体内に入っていきます。

 

そして生物の生殖機能だけを侵して、数十億年にわたって受け継がれてきた生命のバトンシステムを断とうとする恐ろしい化学物質なのです。

 

環境ホルモンには、DDTなどの農薬、PCB(ポリ塩化ビフェニル)などの工業化学物質、除草剤にも使われるダイオキシンなどがあります。

 

防腐剤・殺虫剤・食品添加物などからも環境ホルモンは検出されます。

 

環境ホルモンの代表格、猛毒のダイオキシンは、主に物が燃焼することによって発生し、大気中に放出されます。

 

ビニールやプラスチック類は燃やすことでダイオキシンが発生します。

 

この蓄積されたダイオキシンが、農作物や魚介類を通じて濃縮されて人間や動物の口に入ってきます。

 

私たちは知らないうちに、この環境ホルモンをからだに取り込んでいるのです。