監督 ブルース・リー

タン・ロン(ブルース・リー)

チェン(ノラ・ミャオ)

ジミー(ユニコーン・チャン)

トニー(トニー・リュウ)

アメリカ人武術家・ゴードン(チャック・ノリス)

1972年/香港

 

 

 ブルース・リーが監督・製作・脚本・主演している。映画の中では、コケティッシュなニコニコ顔のブルース・リーを見ることができる。他の主演映画にはない傾向だ。音楽も勇ましくて良い。

相手役としてノラ・ミャオが出てくる。美人でかわいらしく、日本でも大人気だった。1952年生まれだからもう70歳を超えているのかと思うとずいぶん昔の映画であることを実感する。

 撮影監督は西本正。西本は香港映画で多くの作品に関わっている。日本では新東宝映画で『亡霊怪猫屋敷』『東海道四谷怪談』などの撮影に携わっている。

 子供の頃、空手ブームがあって火付け役となったのはブルース・リーだった。怪鳥音と呼ばれた叫び声を真似して空手ごっこがはやったものだったが、本格的に空手をする者はいなかった。近くに道場がなかったからだ。あったらやっていたかもしれない。

 

お勧め度

★★★★☆

 

 

 ローマにある中華レストランに、地元のギャングが絡んできて店を売るように迫っている。客が来ると嫌がらせをして追い払ってしまう。なんとも幼稚な対立だが、このあたりがいかにも香港のアクション映画らしい。

店員たちは空手の練習をして自衛しようとするがうまくいかない。

 

 

 

 

 そこに香港からタン・ロンがやってくる。空港へタン・ロンを迎えにいったチェンは彼の振る舞いに呆れてしまう。

店の連中も田舎者のロンを小馬鹿にしたように振る舞う。しかし彼の武術の腕前を知ると手の平を返すように接する。

 ロンはギャングの襲撃もその武術で跳ね返し、圧倒的な強さを見せる。ギャングのボスはロンを倒すためにアメリカから武闘家ゴードンを呼び寄せる。

ロンをコロッセオに誘い込み一対一の戦いが始まる。

 

 

 

『ドラゴンへの道』

 

『燃えよドラゴン』

 

同じ人だったんだ…。

 

 

 

 なんとも単純な話なのだが、ブルース・リーのアクションはなぜあんなに優雅に見えるのだろうか。軽やかなステップはダンスをしているかのようで、スピード感のある攻撃は猛獣を思わせる。あるいは、キングコブラが攻撃するときのようだ。

 計算してみると、亡くなってから50年もたってしまっている。しかし彼のアクションは時間を越えて、これからも色あせることはないのだろう。

(火器を使えば一発で勝負がつくだろうと考えるのは野暮である)