監督 マイケル・ウィナー

ポール・カージー(チャールズ・ブロンソン)

ジェリ・ニコルズ(ジル・アイアランド)

フランク・オチョア刑事(ヴィンセント・ガーディニア)

カッター(ローレンス・フィッシュバーン)        

1982年/アメリカ

 

 『狼よさらば』の続編で、主演は引き続きチャールズ・ブロンソン、

監督も前作と同じマイケル・ウィナーが務めている。

マイケル・ウィナーは『チャトズ・ランド(1972年)』『メカニック(1972年)』

『シンジケート(1973年)』でもチャールズ・ブロンソンを主演にした映画の監督をしている。

音楽はジミー・ペイジが書いており、ギターを効果的に使っている。

 

お勧め度

★★★☆☆

 

 

 ポール・カージーはニューヨークで建築士と働き成功していた。妻と娘と充実した生活を営んでいたしかし、家に強盗が入り妻は殺され、娘のキャロルは凌辱され精神を病んでしまった。ポールは、その後、正義の自警団となり、街のチンピラたちを始末していく。警察も動きだす。オチョア刑事はポールの犯行と推察するが、世論やマスコミは「私刑執行人」と称賛した。結局、ポールは捕まることなく、ニューヨークから立ち去ることになる。

 

ロサンゼルスに居を構えたポールは、建築家として仕事をし、新しいパートナー ジェリを得て幸せに暮らしていた。

家には家政婦のロザリオがいて、精神を病んだ娘のキャロルと一緒に暮らしている。キャロルの表情も明るくなり、次第に回復してきている。ジェリもキャロルを気遣い、二人の関係は良好だ。 

 

ロザリオ

 

キャロル

 

ジェリ     キャロル

 

ポール      キャロル

 

 しかし、というか、やはりというべきか、再び不幸がポールを襲う。

 街でポールの財布を盗んだチンピラ軍団がいた。連中は財布に入っていたIDカードから住所を知りポールの家を襲う。そのとき家にはロザリオがひとりでいた。入り込んだチンピラたちはロザリオを凌辱して殺してしまう。ちょうどそこにポールとキャロルが帰ってくる。不意打ちを食らったポールは気を失い、娘のキャロルは誘拐される。

キャロルはその後、何人にも強姦され、逃げ出そうとして窓から飛び降り命を失う。

 

キャロル

 

ポール

 

 警察が捜査に入る。警察はポールに協力を求めるが

「犯人の顔を覚えていない」といって写真を見ようとしない。

ポールは、ロザリオとキャロルの復讐のため、銃を手にし、再び私刑執行人として裏社会へと入り込んでいく。

 

ポール

 

 変装して浮浪者のような姿になりスラム地区を歩くポール。がらの悪い男たちが蠢く、精神異常者たちが街を闊歩する。ポールは安宿を借りてそこを「狩り」のねぐらとする。

 

ポール 

 

 あるとき、歩道に座っていると、財布を盗んだチンピラ軍団の男をふたり見つける。後をつけていく。チンピラたちは途中で二人組のチンピラと合流し廃屋となったモーテルに入っていく。中はネズミの巣だ。男たちは麻薬の取引をしている。

ポールは犯人の1人を射殺し、関係のない二人組を逃がす。そして残ったもう一人の犯人を追いつめいていく。

「神を信じるか」

 男は「信じる」と震えながら答える。

「会わせてやる」ポールはそういって男を撃ち殺し、速やかに去っていく。

 

 別日、ポールが夜の街の中小路を歩いていると女の悲鳴が聞こえる。声のするところは地下の駐車場だ。ポールがいくと、チンピラたち4人で夫婦を襲っている。その中には、ポールの家に押しいったやつもいる。

 

 

 ポールは近づいていき、チンピラをひとり撃ち殺す。続けざまにもうひとりを撃ち殺す。ひとりは逃げ去るが、残りのひとりをポールは追跡する。そして、古びた倉庫に追い詰めて射殺する。

警察はポールに助けられた夫婦にチンピラたちを撃ち殺した男の風体を聞くが、夫婦ででたらめの人相を告げる。

「二十歳くらいの内またの男だった」

「黒人に見えた」

 そしていう。

「彼は命の恩人だ。警察は何をしていた!」

 

 ロス市警は「私的処刑人」の仕業と考える。

ロス市警の依頼を受けてニューヨーク市警のオチョア刑事がロサンゼルスを訪れる。オチョアはポールがロサンゼルスに住んでいることを知っている。

「もしかするとポールがまた私刑執行人になっているのかもしれない」とオチョアは考える。

 

オチョア刑事

 

 ある晩、オチョアはポールのあとをつける。街中でポールは3人のチンピラに目をつける。家に侵入してきた連中だ。

 3人のチンピラはバスに乗り、郊外へと移動し岬近くの公園へ入っていく。数人の人物が待っている。麻薬の取引だ。ポールは銃を出しその様子をうかがっている。オチョアも銃を構えている。木の上に見張りがいることをオチョアが発見し、ポールに「注意しろ!」と声を発する。その直後、撃ち合いが始まる。

 

ポール

 

 チンピラたちは次々に撃ち殺されていく。そのさなか、オチョアが被弾する。チンピラのひとりが逃げていく。ポールはオチョアに駆け寄る。

「みんなやったか?」オチョアはポールに聞く。

「ひとり逃がした」

「俺のためにその一人を殺してくれ」そういってオチョアは息を引き取る。

 

オチョア刑事

 

 逃げ延びた犯人は、警察に包囲され捕らえられる。ヤク中ということで州立病院に入ることになる。その病院の仕組み・構成を詳しく調べた上げたポールは医師に化けて忍びこむ。そして、犯人と対峙するのだった。

 

 

 

 

 

 ブロンソンのアップを見ると、61歳にしてはずいぶん老けていると感じる。もともと老成した苦労人の顔をしてはいたのだが。このシリーズ「Death Wish」は5作まで作られている。

 チンピラ役で若きローレンス・フィッシュバーンが出ている。これは発見だった。

 

多分、この人ではないか…

 

 

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