旧メンバーによる最後の作品になるはずであった作品。

ウィリアム・シャトナーが監督を務めた。

不評だったため、

第6作ができることとなったらしい。

ある意味、ラッキーであった。

 

謎のバルカン人サイボックがエンタープライズを乗っ取る。

サイボックの画像を見たスポックの表情が変わる。

何かスポックと関係があるのか。

見ている者は引き付けられる。

そして驚愕の事実がスポックに口から説明されるのだった。

そしてサイボックは乗っ取ったエンタープライズで

「神」のいる惑星シャカリーへと向かう。

果たして神はいるのか。

サイボックは非常に優秀なバルカン人なのだが、

理論を重視するバルカンの教えに背いて

感情に意義を見出したのだ。

笑い、怒り、悲しむ感情的なバルカン人である。

テレビシリーズでもそのようなバルカン人が

出てくる話があったと思うのだが…。

 

クリンゴン人の単純で好戦的な性質をみてうれしくなり、

ロミュラン人の計算高い狡猾な雰囲気を見て楽しくなってくる。

 

この映画は、ゴールデンラズベリー賞の最低作品賞・

最低監督賞・最低主演男優賞を受賞するほど

悪評の高い作品だけれども、

見ていて退屈はしない。

TVシリーズを見ていた者にとっては

懐かしい感じのする作品だ。

私は好きだなあ。

特撮がテレビっぽい。

スポックがまじめにしゃべっているところに

チャチャを入れるマッコイは相変わらずだし、

ウフーラのエキゾチックな踊りも見られるし。

 

 

だけど、みんな年を取ったなあと思う。

1989年の作品だから、

カークとスポックは57歳くらいか。

ドクターは68歳くらい。

3人でキャンプファイヤーをやって

雑談をする場面が最初のほうと最後にあるけれども

いい雰囲気だったなあ。

見ていてニヤニヤしてしまう。

 

レナード・ニモイとディフォレスト・ケリーは

亡くなってしまったけれどいいコンビだった。

ドクターはスポックに対して本気で怒ったりするけれども、

時にはかばったりもしていい友人だったのだなあと思う。

 

今となっては、旧メンバーの新しい作品はもうできない

と思うと少し寂しいが、

新しいメンバーでキャラを受け継ぎながらも

少しずつ変えていって、これまで見たことのないスタートレックを

作っていくのだろう。

そう思うと、これからもシリーズを見ないわけにはいかなくなる。

 

お勧め度

★★★★☆

 

監督 ウィリアム・シャトナー

カーク(ウィリアム・シャトナー)

スポック(レナード・ニモイ)

マッコイ(ディフォレスト・ケリー)

スコット(ジェームズ・ドゥーアン)

ウフーラ(ニシェル・ニコルズ)

スールー(ジョージ・タケイ)

チェコフ(ウォルター・ケーニッグ)