そうこうしてるうちに地元の家庭裁判所から調停期日呼出状というのが届いた。

地元というのは、自宅のあるところ、つまり私と嫁さんの故郷である。お互いの実家は同じ県内。

受任通知を何百キロも離れた本店に送りつけておいて、裁判所には自宅を住所地として申し立てているわけだから、私はますますA弁護士に憤りを感じた。(繰り返すが、本店に受任通知を送れと言ったのは嫁さん・・・。なので、お門違い。)

こうして着々と私たち夫婦は離婚に向かって歩み始めたのだ。

呼出状に意気消沈して自宅のソファで寝転んでいると、玄関のチャイムが鳴った。

リビングの窓から外の玄関口を見てみると、ユニフォームを着た次男が立っていた。

何でチャイムを鳴らすんだ?と思いながら玄関を開けると、次男が泣きながら私に抱きついて来る。

何でも、A弁護士には、父親は浮気をしたので、絶対に会ってはいけない、と言われていたが、嫁さんと同じB型の次男は反骨精神が旺盛。(B型万歳!)

お前の言うことなんて聞かねえ!ってことで、野球の後に自宅に寄った、とのこと。

私たち親子は「母をたずねて三千里」のマルコとその母親が再会を喜ぶかのように泣きながら抱きしめ合った。

そして、宅配ピザを次男と一緒に食べながら、嫁さんの動静を聞いた。

すると、こういうことだ。

ある土曜日、私が風呂に入ってた時、嫁さんがパズドラをしようと私のスマホをいじったらば、私と浮気相手の写真やビデオ、メールを発見した。

特にビデオの音声が聞こえてしまって、長男と次男も事態をハッキリと認識した。

私が営業所に戻った月曜日、嫁さんはフリーペーパーに乗っていた法律事務所の広告を見て、無料法律相談があることを知った。

水曜日、嫁さんはどうせ無料だからと、その法律事務所に出かけた。

その時の相談相手がA弁護士。

A弁護士は開口一番、離婚するんですか?しないんですか?と、いきなりYes/Noの二択で嫁さんに確認してきたらしい。

離婚する固い決意がないと無料法律相談には応じられないと言うのだ。

嫁さんはとにかく無料で法律相談したかったので、離婚する!と答えるしかなかった。

そしたら、30分だけの無料法律相談のつもりが結局、当日中に一気に委任状まで書いて、着手金まで支払ったとのこと。

これじゃ、どっかのエステサロンの無料体験から一気に高額の契約を結ばせる手口と同じじゃないか!?

私は次男からその話を聞いて唖然とした。

そして、A弁護士とどう戦うか、おぼろげながら戦略が見えて来た。

幸い、義父母も長男も嫁さんの短絡的行動に呆れているとのこと。

私はイケる!イケるぞっ!と思い、次男を再び抱きしめた。

つづく


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