C型肝炎ウイルスの新薬
HCVのgenotype1bでpeginterferon+ribavirin治療に無反応だった10人を対象に、経口抗ウイルス薬2剤併用療法がおこなわれた(第2a相臨床試験)。結果、1人が副作用(黄疸)で中止となったが、9人が治療を完遂、8週でウイルスが検出できなくなり、12週、24週の治療終了までその状態が維持された。我が国虎の門病院(製薬会社はブリストルマイヤーズ)からの報告(文献1)。
その後、2剤併用療法と、2剤+peginterferon + ribavirinを比較した第2a相臨床試験の結果も発表された。こちらの報告では、2剤併用11人中4人で12週および24週でウイルス消失。2剤+peginterferon+ribavirinでは10人全員が12週でウイルス消失、そのうち9人が24週でもその状態を維持していた(文献2)。
新薬はinterferonにとって代わるとまではいかないのかもしれないが、画期的な報告であることは間違いない。より規模を大きくした第三相臨床試験の結果が待たれる。
文献1 Hepatology 2011 Oct 10. [Epub ahead of print]
文献2 N Engl J Med 2012 Jan 19;366(3):216-24.