体位性偽性貧血 | 生活習慣病の予防

体位性偽性貧血

座位から仰臥位になると、間質液が血管内に移動するために血液が希釈され若干Hbが低下する。2g/dL以上変化する場合も14人に1人程度みられる可能性があるという(文献)。これを体位性偽性貧血 postural pseudoanemiaという。


外来では通常座位で採血するが、入院後は仰臥位でするため、入院しただけでHbが低下したように見えることがある。この場合、あわてて貧血精査の上・下部内視鏡検査などを計画する前に、座位で再検する必要がある。


文献: 『内科研修の素朴な疑問に答えます』 編集:小松康宏/谷口誠 メディカル・サイエンス・インターナショナル (32~35頁)


上記文献は、聖路加国際病院と三井記念病院の有志のコラボレーションで生まれた本です。教科書に書いてないような疑問点をリストアップし、分担執筆を各方面に依頼して誕生しました(2009年4月10日発行)。ブログ筆者も編集協力しています。おもしろい本でおすすめです(医師向け)。