NHK海外ドラマ枠であります

前回から結構時間が経ってしまったから、もう無いのかと思っていたら

しれっと放映されて、またもや楽しく見終えてしまったのである

見ていて思ったんだが、もともとの構想では、

こちらの話しが先にあったんじゃないかしらと

勝手な想像をしたのだが、それくらい、ファンティ教授の過去へクローズアップしてて

大変面白く見終えたのである

 

毎回、様々な症例の患者が、面倒くさい背景とともにやってきて、

それをDOCが問診して、人生と病とを治していくといった感じは、

これまで通りでもあるのだが、すっかり医者として大成してきたリッカルドが、

その代わりを務めるように、患者と向き合う姿だとか、

そうかと思えば、ジュリアとやっぱりよりを戻したというか、

いい感じになったりとかしつつと、

いかにもイタリアな(偏見)感じも楽しく見られて大変よかったのである

 

今回は、みんな大好きエンリコ先生が、まさかのストーカー被害にあうというのが

コミカルに見えていて、最終的にはひどい事件になったわけだけども

そういう病気もあるんだよなと思い知らされたりしつつ

出てくる医者も患者もみんなどこか欠点があるし、悩みがあるしという

人間ドラマとして大変面白いと改めて思い知ったのである

今回は新たな研修医たちもそれぞれが、問題を抱えていて

ちょっと、どうかしていると思うような問題も散見されたけど、

もはや違法ではないかという状態も、なんかうまいこといったと

さらっと終わってしまって、

マルティーナを脅していた医者はその後どうなったんだろうかとちょっと気になったんだが、

まぁ、それ以上に、結局ファンティは元鞘かよというあたりの方が

衝撃的というか、ジュリアが可哀そうすぎると思ったりして

これは次回作があるに違いないと信じるばかりである

アニエーゼは、アニエーゼで、いいといえばいいんだが、

やっぱりジュリアじゃないかと思ったりするのである

というか、あのラストは、ジュリアに対してあまりにも失礼でないかと感じたんだが

妻帯とはそういうものなのかもと思ったりしたのである

ファンティ教授は、ああいうところが駄目だな本当にもう

 

個人的には、中華系であるワン・リンの話しも興味深くて

同じアジア系だからか、気になってみていたんだが

西洋人から見たアジア人というものが彼女を通して見えるようで

大変面白かったのである

このあたりは、アストリッドで、田中さんを見るのと同じなのかもしれない

ドラマの中のアジア人は、私が知るアジア人ではないよなと思うのだけど

そのあたりが、海外ドラマの面白いとこだと思うのである

 

問診は、はたして本当にあんな感じなのかわからんのだが、

工業系のアイデアだしに近い雰囲気があって、好きだと思うのだけども

集合知とはああやって利用するもんなんだなと

改めて感じたのであった

 

パンク・ガーデニング宣言  著:エリック・ルノワール

 

面白そうなガーデニングの本だろうと手を出したのだが、

もうちょっと高度というか、思想的な内容で

もっと勉強してから読まないと、真の面白さが理解できないやつだと

汗かきながら読んだのでありました

政治的な主義主張の様式に近い、それに倣ったもので、

否応なしにパンクとは、そういうものだと知れたというか

ちょっと嘗めていたと反省したのでありました

もっと、パンクに対して造詣が深ければ、より楽しめたかもしれない

思いつつも、いわゆるロック(反骨精神)とも似た感じながら、

したたかに、なによりも自由にというのを標榜して

好きなように庭を造るという本でありました

 

結構真面目に、永続的なエコロジー空間をどう作るか

環境をどうとらえるか、自然とは何かにも触れながら

人間が生活するうえで、空間に緑を置く、そこに癒しやよいことがあり、

そのためにある種違法とすらいえることすらも行う(このあたりがパンクらしい)

先鋭的なかっこいい庭造りという名の空間占拠について書かれていて

面白く読んだのであった

 

公共と私営の概念もそこそこであるが、

そのはざまといってもいいような、放棄地をそのままよりはマシにする、

そのためにガーデニングを行うが、無理はしない

そういう感じで、それでいて、自分がしたいように、作りたい庭へと

どうやって育てて作るかという話しで、

大変興味深いというか、日本でもよくある、街路樹とか、

路傍の公共花壇、いや、花壇とすらいえないようなところで

しれっと植物を育ててしまうというアレについて、

マジメにどういう植物を使ったらいいか、さりげなくその庭をどう守るかと

なんとなく、勝手に庭っぽく作ってしまうと、公共の草刈にもあわないみたいな

そういうレジスタンス活動のあれこれなんかもあって面白かった

そこまで政治的に考えなくてもと思うのだが、

これが、パンクの精神なんだろうと思うし、そもそも

西洋的な空間を占有するという根本的な概念の発露なのかもと

思ったりしながら楽しんだのであった

 

まぁ、花泥棒はよい的な話というのは、

実際はそんなことはないのだけども、どこか、

違法であろうとも庭作りという形をしていれば、

赦されてしまいそうな風というのがよいというか、

人間の中にある、一種の権利発露なのかもなと思わされたりしたのであった

実際は迷惑だから、勝手に庭作ったらダメだよと思ったりもするのだが

コンクリートしかない街中では、赦されるかもなと

思ったりしつつも、現在田舎に住んでいるのでそういうことはないとも思ったり

素直に市民農園借りた方がよかろうと

まったくパンクでないことを思ったのだが

ガーデニングというものが、人間の生存における権利に数えられそうというのが

大変面白いと思えたのである

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」

視聴完了しました

大和郡山をどうするかという内政話しで

楽しみにして見ていたんだが、まぁ、あんなもんでしょう

筆作りでとか言い出したあたりは、下町ロケット的なことを感じたのだが

そんなわけあるまいと思いつつも、

本当にそんな感じで解決してしまって

それは流石に無理がないかと思うものの

まぁ、大河ドラマの内政なんてあんなもんでいいのかもなと

治水とかでない分だけ、描くのが難しいよなと思ったりしたのである

実際のところ、もっと地上げとか色々あくどいことして

無理やり経済圏にしたという記憶があって

そういうのを面白おかしくやってほしかったんだが、

南都とのいざこざを金で解決したというあたりくらいで

ちょっと物足りないというか、

ここまでに、秀長の吝嗇設定があんまり撒かれてこなかったので

残念であったけども、まずまず楽しいというか

ほのぼのしてて、こんなもんでよいかと思ったのである

 

特段に戦がないというのが、よく考えてみると珍しいのかと

なんか、そこまで戦っているというイメージがなかったのに

殺伐としたことばっかりやってたんだなと、

完全にそこからは逸脱した感じで、箸休めにほどよいと思えたりしたんだが

大阪城の方では、いよいよ豊臣の姓がでてきて、

茶々たちとの関係も、少しずつというか、

初と江はあっさり陥落しているけどもという感じで、

このあたりも年相応の描き方だよなと、むしろ自然に受け止めていたんだが

いかんせん、ねね様が美しすぎると今回衝撃を受けてしまった

あれはいかん、ねねにしては綺麗すぎるし、可愛すぎる

本当にそう思ってしまったので仕方ないのだが

あれで、茶々をというのは流石に無理があるだろうと思ったのだが

来週そのあたりもやるようで、ちょっと楽しみのような

まぁ、何よりも、家康が不穏なことを言い出して

数正がどうも、埋伏の毒になるようで楽しみである

 

いうても、あと三か月どたばたしながら

どうオチがつくのか楽しみに見ていきたいのであった

大和の寶は見つかるのであろうかしら

NHK時代劇枠であります

てっきり前回で、尾張大納言の話しもあったし打ち止め最終回と思っていたら、

特になんということもなく続編があったようで、

自分のテケトーさにあきれてしまいながら、楽しく見たのである

そうか、天一坊事件とか大きなのが残ってたんだなと

改めて、吉宗時代のことをちゃんと覚えていないことを反省したのであった

 

人情時代劇のド定番で、奇をてらうわけではなく

実直至極の大岡裁きを見せるという話しなわけで

事件も、市井のそれこれが絡むわけだが、今回はそこそこ過激なというか

大立ち回りがある展開も多くて、また、新しい仲間に嶋田久作さんが入って

これが、また、強そうでとてもよかった

まぁ、実際強かったわけだけどもさ

前半はこの敵か味方かという状態での熱い男、頼れる新しい仲間というところがクローズアップされてて

この前段が生きて、終盤の天一坊事件での窮地で、

「俺たち町方は」というセリフに生きるのが、いかにも時代劇で凄いよかった

ド定番もので、そういうありそうなことをちゃんとかっこよく決められるというのは

凄いことだとほれぼれしたのであった、かっこよい

 

テーマとしても、大岡裁きとはという話があって、

それをちゃんと最終話で帳尻というか、答えを出してくるという構成で

よくよくできてると、通しで見て面白かったという内容で素晴らしかった

なんだかんだ、人情もあり、理もありというあたりをそれなりの匙加減でやる

それって、結局どうなんだということもあるが、

人情とはそういうもんだろうともとれて、時代劇としては

こういう答えが一番いいよなと、個人的にはすごくしっくりきたので

良し悪しとかでなく、面白かったという印象で終わったのであった

 

殺陣もそこそこに入っていたわけだが、

最終決戦が、いかにもあっさりの、わずか一太刀、それも抜き打ちのみという

いや、打ちもしてないという感じが渋くて個人的にはすごくよかった

剣劇を見たいとも思うのだが、ああいう渋い一手が許されるのもまた、

日本刀を使った殺陣のだいご味だよなとほれぼれとしたのである

カメラカットでいくらでも演出がきくというと失礼ながらも、

どたばたと立ち回るよりも、洗練されててかっこいいと思えるのもまた

重要だよなと殺陣の妙を感じたのであった

 

まだ続くようだが、はたしてあとはどんな事件があるのか

わからんけども、毎回楽しく見られるシリーズだと

楽しく見終えたのであった

俺の恋バナを聞いてくれ  作:新川帆立

 

軽い感じで読めるオムニバス短編小説集

タイトルが、スパダリとか、イケオジとか、肩かな4文字で

なんとなくモテにかかわりそうな男性を示す単語になってて

そういう風の人のドタバタ恋愛コメディが展開されると

楽しく、あまり何も考えずに楽しめる内容でよかった

 

と、まぁ、言いつつも若干ホラーやしんみり系もあったりして

味変色々と楽しいのであるが、個人的にはトップバッターだった「ハイスペ」が

いい感じの恋愛短編に仕上がっているというか、まとまっていて

ほのぼのとしつつも楽しい終わりで凄くよかったと思うのである

多分、これがよいというのは、男目線だよなと

自分でも理解してしまうというか、

ここに描かれた男女の関係は、荒唐無稽さをおいても

理想的すぎるなと、これがまた、おそらくは、山月記にかかってんだろうと

思ったりするところも含めて好きなのである

漢詩を題材にとっている内容なわけだが、

そのあたりは上滑りさせつつ、根っこでは、結局山月記だよ、

そこに書かれていた高慢と何かだよといわぬばかりの展開で、

そういう現代の恋愛として落ちるというのが凄くよかったと

しみじみかみしめたのである

 

コメディが、しっかりと笑って終わって気持ち良いというのは

大変よいものだと改めて思ったのだが

そのテンションがずっと続くと思って読むと痛い目を見るというか

そういう感じなのかという、不意打ちがその後の編で襲ってくるのが

なかなか侮れないなと感じたのであった

特にイケオジの話がショックだったというか、

これがまた、登場人物が自分の年齢に近いということもあって

そういうこともあるかもなと、悲しくなってしまうというか

怖いと思ったホラーだったわけだが

物語としてちゃんと成立というか、オチてたのか、

これはもう、ただ怖いというのだけじゃないのかと感じたりして

なんだかんだ記憶に残った一遍だったのである

 

総じて軽い感じで読めたと思うのだが

はたして、タイトルの通り恋バナだったかというと

そんなことなくないと思ったりもするのである

面白いからいいんだけどもさ

永遠の記憶  作:東野圭吾

 

ガリレオ先生の最新作

と書き出しを作るわけだが、最終巻になってしまった一作

二部仕立ての物語になっていて、科学的トリックを駆使したというよりは、

人情と論理の話しといった具合で、さくさく読めるし、テンポもよくて

あっという間に読み終えてしまった

なんとなくそうかなとおもっていたら、案の定といってもいいくらい、

ある事件に繋がっていくというのが気持ちよかったのだけども、

それを書くための一作だったのかと考えると

一部と二部の味わいが変わってくるかもなと感じたのである

トリックがどうというところもあるが、

物語としての落とし前といっていいような、ガリレオ先生の心残りというものがなんなのか

それがよくよくわかった物語になっていたのである

ただ、これの前のやつくらいで、先生の過去に少しだけ触れるみたいなのがあったから、

そっちもまた、広がるはずだったのか

最早わからないのだけども、この物語でも十分に

ガリレオ先生は、ある種救われたというべきか、為すことをなしたと思える事件で

凄くよかったのである

 

今作も、ある種の事件を曝いていく話しではあるものの、

事件を解明していくというのではなく、繋がりを辿っていくという

捜査や、調査に近い内容だったのが面白かったと感じるのであった

地当たりとは異なるが、細い線が少しずつ繋がって

大きなというか、本来の目的、関係や縁というものが見つかるというのが

都合のよい話しともいえるけど、気持ちよく繋がっていき

誰かを傷つけるわけでもなく、折り重なっていくというのがよくて、

ある秘密は、明かさないでおくという優しさのようなものも染みる感じで

珍しくというほどではないが、誰に何を明かして、明かさないか

すべてを解明するばかりではないという

それこそ、事件に対してのアンチテーゼ的なテーマがしっかりと、

というか、明確に描かれていて、ここは作品として急いだのかもしれんと

寂しく感じたりしつつ読んだのだが

ともかく、楽しく、そして切なく読み終えたのである

 

謎が一本道で解けていくようであったので

物足りないという趣もありそうだと感じるのだが、

自分のようなミステリ初心者にはほどよく、人間ドラマがしっかり堪能できたので

よい小説を読んだと思えて、仕舞を楽しんだのであった

NHK朝の連続テレビ小説「風、薫る」

無事全部見終えました、たぶん一話ものがしていないと思う

最近は、異常気象関係で録画ができてなかったりすることが多くて

ひやひやしながら見てたんだが、今作は、ちょっと飛ばしても

あんまり気にならない展開というか、

話が進んでるのかどうかわからんという印象のまま、

ゆるやかに物語が動くので、ある意味で朝ドラ向けだったのかもしれんと

思ったりしたのである

 

日本に看護婦をというお話で、

明治の頃に輸入された職業だったんだということと、

当時は、数少ない女性ができる仕事ということだった様子が

ありあり見てとれて、かなり優しく描いていたと思うが

実際は、まさに、女郎とかわらぬ感じだったんじゃないか

あるいは、派遣女中みたいな感じだったんだろうと

実際にそういうシーンも交えながらで、苦難を見てきたのでありました

 

割と起伏のある人生なのは間違いがなかったように思うのだが、

主人公が二人だし、なんだかんだ、その二人が安定して仲良しだから

心配する展開にならないというか、それが同じ印象を受ける一因になってたのかもと

物凄く面白いとか、わくわくするとかとは

随分違う、平坦というか、静かな物語だったなと感じたのでありました

 

主人公が二人ということが特殊でもあったけど、

一見すると、りんの方が正当主役っぽい雰囲気でありながら、

ドラマとしては、直美の方がむしろ歴代朝ドラヒロインぽいよなと感じて、

ドラマのヒロイン象とは何かを考えさせられた李したのであった

ちょっと蓮っ葉というか、やっぱ、どっか跳ね返りなところがないと

朝ドラのヒロインとしては面白味がないのかもしれんとか、

ちょっと思ったんだけども、

りんも大概逆らってたからそんなばかりでもないか

 

序盤の嫁ぎ先から逃げてくるくだりから、

看護婦学校で世話になるあたりまでの、

時代もあるんだろうが、何か、世間一般もどたばたしていたみたいな風が

このドラマの面白かったところだよなと

改めて、明治という時代の不思議を感じたりしたのである

弥十郎さんの、怪しい商人とか、ああいうのが跋扈しつつも

古い価値観と、新しい価値観が混沌としているというのがいいなと思うばかり

そうかと思うと、教会があって、原田泰造がいてというところも

キャラクタの面白味にだいぶもってかれる感じだったわけだが、

その頃のキャラクタたちが、だんだんと落ち着くでもないが、

剥がれていくようにいなくなる後半は、ただただ切ないなと思ったりしていたのであった

全体的に静かなのだが、悲しみも静かにやってくるから

なんともつらいというか、暗い重いと感じてしまったのである

 

結局時代が、どこまで進んだかよくわからなかったんだが、

戦争は日清だけが描かれていて、日露に至る前だったのか、

最終話が日比谷で暴動とかいってたから、そろそろかとか、

あやふやな記憶のままであったのだけども、

捨松絡みで、もうちょっと政府とのやりとりがあってもよかったかなと

大河ドラマに求めてしまいそうなことを考えたりしたのである

 

淡々と、出てきたキャラクタは、みんなちゃんとどうなったかが描かれてと

とてつもなく丁寧なドラマだったなという印象なのだが、

そういう静かな人たちの織り成すものが時代を作っていたとも考えられて

大きくこれがという話しではなく、一連の、女性がなした仕事、看護を広めるということを

描きながら、今につなげたお話だったのだろうと

見終えて、とっくり考えたのであった

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」

視聴完了しました

いざ大和へという回だったわけだが、

つかみで関白遊びを披露するとか、そういうところは結構好きだなと

しょーもないことをやりつづける兄弟が実によいなと感じつつ、

その流れから、小六との別れが描かれて、なかなか切ないスタートでありました

先週あの活躍をもって勇退という描き方もあっただろうに、

あえて、翌週持ち越して、しっかりと最後の別れを描いたというところに、

このドラマにおける重要さというのが顕れていて

大変よかったと思ったのであった

 

さて、大和篇ということで、とりあえず統治のとっかかりで

いきなり南都との喧嘩になっていたんだが、

代行が、謎のぐにゃ富だったせいで、凄いのかすごくないのか、

あれはわざとなのか、莫迦にしてるのか

まったくわからない感じなのが、逆にすげぇなと、

もしかして、演者は凄い笑うの我慢して、あの現場が支えられてたんじゃないかしらと

心配になるような感じで思ったよりも、柔らかい印象の回になってて

結果としてよかったと思うのである

妙なポーズをずっととってたけど、あれは興福寺だから阿修羅の各手をやってたのかとも思うが

恰好にくわえて顔もある種の迫力があるせいで、伝わってこないというか

新しい怪異みたいになってて心配になったのであった

あれは、本当に仏罰というか、なんらかの障りがありそうだよな

 

ただ、全体的に何か起きそうで起きないという感じばっかりだったので、

変な肩透かしを食ったような気分になってしまったのは残念であったが

あの、ぐらぐらする櫓の崩落が、結局最後で、そんな普通のオチなのかよと

思ったりしたのであるわけだが、

仏罰は否定しておきながら、神社の加護は贔屓にするという話しなのか?

いや、あれは、姫に嫌がられたからリサイクルで送っただけなのか?と

いらん裏かきをしてしまったんだが、素直に、兄の優しさの現れであったんだろうと思うことにしている

とりあえず、あの櫓で秀長は無事だけど、嫁さんが死ぬとか

そういう不穏な話にならなかっただけでも、よかったと思ったのであった

なんか、そういう不幸が唐突におこりそうなドラマで怖いのである

 

来週も治世の話をやるようで、大河ドラマにしては珍しいよなと

結構興味深々で見ているのであった

こういうところを高虎の築城の話しともからめつつ

丁寧にやって、大和をどう治めたか、また、稼いでいたかという話しまでやってくれると

大変よいと期待してしまうのであった

 

父の回数  作:王谷晶

 

短編集

連作ではなく、それぞれ共通点があるかというと

現代劇であるという点だけで、あとはすべて異なるというか

いや、似た部分はあるが、それは作風と呼ぶべきものようで

複数人の会話劇に近いものだけど、ある種の孤独を抱える人たちの姿が

しいていえば共通してるかもなぁ、でも

それは現代人みんなが抱えてるやつだから、やっぱり違うかもなぁ

なんて考えたりしながら読んだのであった

難しかったり、説教臭いこともなく、しんみりしたり笑ったりと

素直に読めるよい短編集だった

 

特に気に入ったのは「巻き戻し」に関する短編でリワインドというタイトルなんだが

荒唐無稽なSFといってしまえばそれまでだけど、

なんかとてもよい気分で終わるので、読んでいて面白いし、凄く気に入ったのである

ラストシーンが衝撃的といっていいのか、これはひょっとしたら

ギャグだったのかもしれんとか思うような展開になるんだけど

いたって真面目で、小説だからこそともいえるような

読んでいて絵面を想像したら、笑ってしまう内容が実にすばらしかった

サバサバしてるし、気風がいいといった感じですごくよかったのである

 

表題作は、ひょっとしたら芥川賞でもいいのではという感じの

心の機微を描いていて、少し軽くはあるものの

そこにある感情を手近な孤独に強引に寄せていくといった感じが

凄く身に染みるという感じで、これもまたよかったのである

あまり気持ちの良い話しではないが、だからこそ、主人公の気持ちが

ぼんやりとわかるようなというか、凄くもやもやとする感覚がよかった

まさに現代を切り取ったともいえそうな、

でも、人間の形がちょっと古いといっていいか

今の若い子が得る心の形とは少し違いそうだなと思うのだけど

そこが、孤独という間違った単語に変換されているという構成が凄くよかった

いや、間違ってると思ってんのは俺だけで

それが正しいのか、わからんが、いい文章だなと読んでて静かに心に満ちたのである

現代生活独習ノート  作:津村記久子

 

不思議な短編集だった

現代小説っぽいのだけども、近未来というか、

ちょっと高度文明的な世界観もあったりしつつ、

でも全員が、なんとなし今生きているという中で、

どうとでもということで、悩んだりつまづいたりしているという話しで

ほんわかと読めて、大変よかった

 

怠惰とも異なるが、日常がもう辛いという前提がありそうな人々で、

それをケアするためにあれこれをしていたり、

妙な慣習を続けていたりというのをウォッチしているかのような内容なのだけども、

いずれも、なんとなく理解できそうな面白さというか、

魅力が伝わってきて、これが非常に面白かった

なんか、むしゃくしゃしたから、メダカを買ってしまったというのもわかるが、

それが4つも、しかも、会社に隠してるというところまで来ると面白さが勝つという

この匙加減が実にすばらしいと思える

 

ドラえもん的といってもいいような、

こんなものがあったら確かに欲しいかもという謎の通販グッズが出てきたり

そのそもそういうサービスが、ロバによって行われるという特典であったり

このいちいち経済とかぶっ飛ばして、よいか悪いかというよりも、

可愛いか可愛くないかに近いようなジャッジによって成立しているというのが

なんともほんわかしてすごくよかった

そして共感めいたものを覚えてしまう、ロバが可愛いからちゃんとしようという

妙な義務感が働くというのが、普通の生活にはだるいけど

そこにだけはという心理が手に取るようにわかるのが、辛いところ、辛いのか?

 

日々の愚痴といっても差し支えないものを

柔らかい物語にして出すという、かなり特殊な小説だなと思ったのだが

連作でもなく、なんか、発作的にこういう物語を生み出してしまう

一種の生理現象めいた作品なのではないかと

作者のことを心配とともに、応援してしまうのであった