クリスチャンが一般の書籍、文学から何を学ぶかということは、
実際のところ神学的に言えばとても難易度のある課題だ。
一般啓示と特別啓示の受け止め方も、実際、
プロテスタントの中でも立場が微妙に違う。
だが、幸いにもそれは、教派的立場にまでは影響をもたらしてはいない
(少なくとも教理的にであって、風習や慣習で言えば別だが)。
その辺のところ突き詰めると、それはむしろ聖書的にどうということよりも、
信仰的な受け止め方としてどうなのかという、
信仰の「確信」に関わるの課題になる。
私はどちらかと言えば、この世の文書も、
聖書的に受け止めるならどうか?という、
聖書的メガネで受け止めようとする立場で、
知的な還元作業を挟む立場だ(自分で言いながら、
なんだそれ?という感じだが😅)。
そんなわけで夏目漱石さんの『草枕』。
世界的な文脈で言えば、むしろ三島由紀夫や川端康成よりも無名だが、
一部、世界文学レベルにあるとして評価する海外の文学者もいるようだ。
そこで面白いのは、漱石が西洋文明との対比の中で、
東洋の文学思想世界観を浮き上がらせていることだ。
有名なのが、西洋の「真善美」の3つの価値観に対して東洋には、
それに加えて「壮」の価値観があるとしたことだ。
ここで言う「壮」とは、歴史性や時間性、
また自然の価値に関わることだ。
歴史や自然に価値を置き得るのは、
キリスト者にとってはそこが神の働かれる舞台といえるからだ。
先のわかりにくい今の時代、私は歴史に学ぶ姿勢が何より大切だと思う。
だから漱石の世界観には、多く学ぶところがあると感じる。
