5月21日(火)(フレンチギアナ9日目)

 今日はフレンチギアナでもっとも楽しみにしていたギアナ宇宙センター(centre spatial guyanais=CSG)へ行きました。


 クールーの町から、CSGにある宇宙博物館までは約5㎞。公共の交通機関はなさそうなので、CSGのスタッフの車をヒッチか、歩くか、僕みたいに自転車を誰かから貸してもらうか。。

 


ここがCSGの入り口。ヨーロッパの協力国の国旗が並ぶ、


博物館は予約なしで訪問可。予約があったほうがいいのは、ロケット発射台やオペレーションルームを回るツアーです。ツアーの詳細は以下のURLのPDFに書かれている通りです。
 http://www.cnes-csg.fr/web/CNES-CSG-fr/9822-visiter-la-base.php

電話またはEmailで予約可能です。

CSGのトップページはこちら。

http://www.cnes-csg.fr/

このサイト、フランス語のみ。右上にユニオンジャックがあるが、クリックできず、英語版はないもよう。フランス語と英語の対立を象徴したようなページでもある。CSGはフランス国立宇宙研究センターCentre National d’Etudes Spatiales (CNES)が所有している施設の一つ。

なお、日本にもCNES のような宇宙関係の機構があり、もっとも名が知れているのがJAXA。

http://www.jaxa.jp/

このサイトにはちゃんと英語版がありますね。ったくフランスはー。

ちなみに、僕は大学では惑星関係の研究をしていたので、このJAXAの相模原キャンパスには何度か足を運んだことがあります。懐かしい。

さて、CSGの訪問に話を戻しましょう。

 僕は結局予約しないまま、宇宙センターにむかいました。朝8時から始まるツアーに空きがあれば入れてもらえるだろうという目測で。

 8時ごろになって、スタッフが出勤し、博物館もオープン。話をきくと、今日はまだツアーの空きがあるので、参加できるということ。

よっしゃー!!

 もし今日いっぱいだったら、明日のツアーの予約をして、もう一度出直そうかと思っていたところでした。


 パスポートを預け、ツアーの車に乗り込む。今日は残念ながらフランス語のツアー。ほとんど分からないが、自分の目で現場を見るだけでもかなりの意味がある。ただ、ガイドは僕にはこっそりと英語で説明してくれるときもあった。

 

まず最初に訪れたのがソユーズロケットの発射台。ロケットはこのレール上を運ばれ、あの建物の中で縦向きにセットされる。そして打ち上げるときは、あの建物が移動し、発射の邪魔にならないようになっている。次回のソユーズロケットの打ち上げは2013年6月24日。発射当日は、見学席が用意されます。ロケットの打ち上げをこの目で見るなんて、一生に一度のイベントではないでしょうか?この打ち上げで運ばれる人工衛星はO3bと呼ばれ、インターネット通信のための衛星らしい。
 日本だと種子島宇宙センターや内之浦でロケット発射を見られるでしょう。

 


こちらはソユーズロケットの組み立て場所。水平状態で建物の中で組み立てられ、あの車に乗せられ、レールの上を発射台まで運ばれます。

商業衛星の打ち上げをまかされている会社がarianespaceで、その筆頭株主がCNES。そして商業衛星を乗せる乗り物がロケットというわけ。宇宙船とはちがって、使い捨てロケットです。


次に訪れたのが、arianeロケットとvegaロケットに関する施設。
ESAはヨーロッパの宇宙開発機構で、CNESが大きな貢献をしている。

 


こちらがオペレーションルーム。映画とかでよく見る部屋だね。


 


そして近くには5月6日に打ち上げられたVEGAロケットの発射場が。

 

こちらは6月5日に打ち上げ予定のariane 5の発射場。ariane 5は通信衛星alphasatとインドの気象衛星INSAT3Dを運ぶらしい。建物の中は見せてくれなかったのが残念。いや、ここだけじゃなくて、すべての発射場は外観だけで終わってしまった。

 
 こちらはジュピターセンター。テレビカメラや大きなスクリーンがあり、それらしい雰囲気がただよっている。あそこに並んでいる3つのロケットが、VEGA、ariane 5、 soyuzの模型。

 

しまった、後ろで腕組んで歩いている人が移りこんでしまった。

以上でツアーは終了。ガイドがじっくり説明してくれたため、約3時間。これが無料のツアーなんて、素晴らしい。非常に満足だ。

 そしてツアーの参加者は宇宙博物館の入場券の割引クーポンがもらえる。通常は€7の入場料が€4になるのだ。文句なしだね。

 少し休憩して博物館へ。

展示内容は、宇宙の始まり、宇宙観の歴史、太陽系や銀河系の概要、そして惑星探査とロケット打ち上げの経緯などなど。フランス語と英語で説明が書かれている。

 

こちらはESAとCNESについての説明。


 


ロケットや人工衛星の模型がならんでいる。

この他は、小学生向けの物理実験器具など。でもそのほとんどは機能していなかったし、デモをしてくれる人がいないと使い方がよく分からないものばかりだった。

 
最後にアリアンロケットの実寸大模型。これとはためく国旗のイメージが印象深かった。



にほんブログ村