GSPとニック・ディアスで思うこと | 大沢ケンジ オフィシャルブログ powered by Ameba

GSPとニック・ディアスで思うこと

今日の格闘技ニュースでUFCのウェルター級のトップ選手のニック・ディアスがドラッグテストでマリファナの陽性反応が出て、しばらく出場停止になるだろうというニュースを見て、先日の試合は見方によってはどっちともとれるような試合の判定で負けたけどもウェルター級の王者のGSPとの対戦を心待ちにしていただけにすごい残念な気持ちになった。

なんで格闘技界でこれほどGSPとニックの対戦が期待されるかについて自分なりに思うことは、アスリートと昔ながらの強い男のまさに対極の二人だからだと思う。
GSPはまさにアスリート。
最近は格闘技選手のトップの多くがアスリート化してきて、昔のように好きなものを食べて沢山遊んで試合では真っ向勝負するということではなく普段から食事を節制してしっかり練習をして、試合ではしっかり相手を研究して感情を抑えて勝つため瞬間瞬間の最善の策を選択して戦うようになってきている。

その対極にニック・ディアスがいて感情のままに行動するめちゃくちゃ強いガキ大将のような立ち位置。
ニックは会見をすっぽかすし試合後の病院で喧嘩もする、そして試合では足を止めたような打ち合いをして寝技でも勝負する漫画のような男で、昔は自分もこういう選手になりたかったし、たぶん格闘家の多くの選手がニックのような選手になりたかったんだと思うし一般のファンの方もニックのような選手は感情移入しやすいと思う。
でも、トップ選手の多くがニックのスタイルを諦めてアスリート化してきたのはコンスタントに勝つためで、理想を捨てて勝つために強くなるために生活のほとんどを費やしてアスリート化してきている。

だからGSPとニック・ディアスは俺にとっても多くのアスリート化してきた格闘家にとっても、今目指している現実的な理想の選手と昔目指していた漫画のヒーローのような理想の選手というかんじで重ね合わせている部分はあるんだろうなと思う。

もし、二人が戦うようなことがあったら複雑だけど自分はニック・ディアスを応援するかな。