眠りは本能に従うものだが、人の力で制御できるものでもある。


眠いのを堪える(こらえる)のは理性の力である。

ただし睡眠不足は人を死に追いやる。

最低一日3〜5時間は眠りが必要だ。


さてその逆の眠りにつくことを制御している人はいるだろうか。

世の中には不眠症に悩まされる人がいるという。


その人たちは眠りの本質を知らないのだろう。

「1日8時間程度寝ないと健康に悪いのではないだろうか。」

「眠らないことで体調不良になったらどうしよう。」

「睡眠不足で急に眠くなって事故を起こしたらどうしよう。」


これらはいずれも不安を訴えている。

眠れないのなら、寝なければいい。

人は眠らなければ死ぬので、時がくれば自然と眠る。

その睡眠時間が短かろうが、浅かろうが問題ない。

体が求める通りの睡眠を取ったから目覚めたのだ。


そうは言っても上手な眠り方を知らないと辛いものがある。

眠りの本質は一つは脳の記憶整理。もう一つは1日の生活で傷んだ体を修復することである。

そしてこれら二つは意識を保ちながら行うことができる。


目を閉じて脳のブレーカを外して、白昼夢を見る。

体の痛いところを探して、治るように祈る。


目を閉じて、眠っている時の身体と脳の状態を思い出す。

「半覚醒」とも言う状態だが、これを行えば睡眠を取ったのと近い効果が得られる。


眠りを制御できるようになれば、また一つ本能を制御できる。
節制は本能を熟知することで上達する。