先般、仕事を好きになろうと努力して、大出世をした伯父の物語を書き綴った。

 

だが多くの人はその努力をすることが出来ない。

自分の境遇の不平不満を言うばかりで、仕事を嫌いになり、仕事から嫌われていく。

だとしたら会社のトップ、組織のトップはどうやって従業員や組織構成員に、仕事を好きになってもらうかを必死に考えるべきではないか。

 

労働者の就職の動機であり、報酬の第一は金銭である.

だが社員が会社をやめるのに金銭は第一の理由になっていない。

経営者は従業員が仕事を始める動機は金銭なのに、退職の動機は金銭でないということに気をつけなければならない。

 

多くの人が退職の動機を持ちつつ、金銭の報酬を得たいために労働を続けている。

この退職の動機を退け、部下に仕事を好きになってもらうのが、伯父は上手だったようだ。

 

伯父は定年退職後20年以上、正月の挨拶に来る元部下がいるという。

対して父は会社が倒産した後、新入社員の頃から育てて腹心だった部下(専務だった)からも連絡が来ない。

経営者だった父よりも、サラリーマンだった伯父の方が、組織運営が上手だったとは皮肉な話である。