さて感謝には報酬としての素晴らしい効能があることを知った。
続いては組織構築の基礎的な問題に迫っていこう。
あなたにとって最も身近な組織とはなんだろうか。
それは家族である。
例えば父母はあなたという存在のために、報酬もなく命すら賭してくれる。
あなたという存在そのものが彼らにとって代え難い報酬なのだ。
あなたがすでに子を設けているなら、その父母の気持ちがわかるだろう。
また兄弟姉妹はどうだろうか。助け合いは当然となっているだろうか。
家族は最初で最小の組織である。
家族の構成員はこれといった報酬を与えなくても、あなたのために働いてくれる。
何とも有り難い存在である。
あなたは家族という最小の組織をまず最大限に活用するところから、組織構築と組織運営を学べると考えると良い。
この家族に対する報酬をあなたは支払っているだろうか。
家族に対する報酬を金銭で支払うことは難しい。
せいぜい喜ぶものを買って、あげることくらいだろうか。
これにも金銭では支払えない、「家族が喜ばせよういう気持ち」という付加価値が不可欠である。
他に家族に対する報酬は「約束を守る」「期日を守る」「良いところを見つけて褒める」「悪いところはあっさり何度も叱る」といったところだろう。