団員に課され、自由に選べるクエストは遊びであり、そして訓練である。

クエストを受ければ受けるだけ、子供たちは成長する。


挑戦することを学び、冒険の楽しさを学び、時に失敗することを学び、組織力を学ぶ。


これらは身体の成長であり、心の成長である。

心身が成長すれば、人は自然と願いに近づいていく。


だが私はそれだけでは足りないと考えている。

人として素晴らしい人生を送るために不可欠な考え方を教育する。

少し古臭い言い方をすれば道徳教育となる。


団員はクエストを専門情報端末で受注する。

そのクエストを受ける前に、「人生で願いを叶えるために不可欠な考え方」を15秒程度の映像として流す。


「責め心は損」「願いを明らかにしよう」「願いを叶えるには仲間の助けが必要」「やりたいことを見つけたらすぐに取り組もう」


今までは「けんかはよくない」「友達をたくさん作ろう」程度の幼稚な教えだったものが賢者流にアレンジされ、子供に伝わりやすくわかりやすくなっている。

クエスト受注前の繰り返し映像を見ることで、子供たちに人生の成功者になるための考え方が無意識レベルで刷り込まれていく。

この刷り込みは魂のステージを高める教育である。


昇級試験にもこれらの道徳問題は出題される。

団員は活動で心身を鍛え、映像教育で魂を高めていくことになる。