楽園は一人の創始者が道を修めて賢者となり、広宣流布をするところから始まる。


初めは賢者の話に耳を貸す人は少ない。

この段階ではその賢者が、これまでの人生で何を成して来たかで、耳を貸してくれる人数が決まる。


初めは「常識はずれ」「意味不明なことばかり言っている」と笑われる。

賢者の言葉が響かないのは、人生を深く考えていない者達だ。

そしてそのような人間が、案外に多数を占めている。


だがそれなりに道を修めた人には賢者の言葉は深く沁みる。

社会的な地位があったり、多くの苦労をして来た人には真理が伝わるのだ。

そうしてそのような味わい深い人の言葉は、先述の人生を深く考えていない人の心に沁みる。

簡単に言えば、成功者の言葉は民衆に響くということだ。

濡れ手に泡の成功を願い、成功者の言葉に従おうとする者が多いからだ。


始まりは小さな組織で始まる楽園も、成功者や実力者の口から楽園計画が語られ始めると、成立に向けて一気に加速する。


広宣流布が組織的に進み、楽園の創造に加担してその果実を得ようと、多くの人がひっきりなしに集まってくる。


楽園の始まりは遅いが、ある時点から制御できないほど爆発的に膨張する。

これを制御して、参加者を真なる人(真人:しんじん)に導ける者こそが、真の賢者といえよう。