楽園の門は狭く、すべての人に開かれているわけではない。

誰もが楽園に行きたいと願うのに、この世に楽園は実現していない。

それは多くの人に入園資格がないからである。

 

では楽園の住人になる資格とは何か。

それは以下のとおりである。

・対価を支払うことを当たり前とすること。

・楽園を作るのは自分たちであるという責任があること

・死ぬるときにはすべて失うことを知り、笑って与える知恵があること。

 

楽園に住むには「得るには対価を支払う」ことが当たり前の人でなくてはならない。

盗みをするものは楽園にはいられない。

人任せで怠けている者に与えられる果実はない。

 

すべての人々が楽園の維持のために一日ひとつ、何か善いことをする。

他者に与える。地域の奉仕作業に汗を流す。困った人を見たら迷いなく助ける。

そのような心構えを持つ集団でしか、楽園を作る組織にはなりえない。

 

いずれ私たちは死に至り、すべてを返す時が来る。

死んでから社会に還元するのではなく、生きているうちから分け与えたほうが、得られる感謝(喜び)が大きくなる。

死んでから社会に還元しても、何の喜びもないことはよく考えるべきである。

 

私たちは楽園には住んでいない。

だが生きているだけで税金という対価を支払う羽目になっている。

 

賢者から見れば楽園の維持に支払う対価と、何一つかなわない世界で税金を払う労苦はそれほど変わらない。

それでいて得られる対価は楽園のほうが大きいのである。