男の浮気性は如何ともし難い。

 

この浮気性は本能に組み込まれていて、性質(たち)が悪い。

妻との性交渉に満足していたとしても、妻をどれほど愛していても、この性質は消え去ることはない。

 

また夫が妻を愛せば愛すほど、男性としての魅力が増す。

そうこうしていると女性に近づかれる機会が多くなる。

この時に夫が女性に慣れていないと浮かれてしまい、道を踏み外す。

 

このような男の性質は女性には理解できないものだ。

女性はたった一人の伴侶がいて、愛する子供たちがいれば幸せだ。

だから男性が幸せな家庭があるにも関わらず、妻以外の女性を求める思考回路が理解出来ない。

 

本当に残念だが、真なる愛妻家であり、大賢者である私でさえ、妻以外の女性に性的渇望を覚えることがある。

行動を理性で抑え込むことは出来るが、湧き上がる欲望の炎を消し去ることは出来ない。

男が生まれ持った因業(いんごう、カルマ)の根深さを感じる。

 

幸いなのは私の両親が童貞と処女で結ばれて、他の異性を知らないことである。

親の行いはそのまま子供に伝わる。

その両親のお陰で、私に浮気をする本性はあれども、浮気をする思考回路がない。

そうでなければ今頃どうなっていたことだろう。

獣の本性を曝け出して、性の享楽に耽る阿呆になっていたかもしれない。

 

常に思考する習慣があり、理性が強い私でさえこの有様である。

理性の弱い男であれば、複数人の女性と結ばれることをやめることなど出来ないだろう。

 

女性には全く理解できないこの男の本質を、妻は理解しておくべきだ。

これを妻が知ることは夫婦の一大事である。