夫婦となれば子供が欲しくなるのは自然なことである。
子供というのは言葉にできぬほど可愛いものである。
他人の子も可愛いが、我が子の可愛さは重みがある。
子供好きな夫はつい、妻に子供をねだるようなことを言う。
これはひとつ正しておかなければならない。
確かに子は妻が産む。だがここで勘違いしてはいけないのは、妻が子を産む全責任を負っていないということである。
むしろ夫にこそ子を産む責任がある。
夫がどれほど妻を安心させたか。夫が妻をどれほど愛したかで、生まれてくる子の性質が決まる。
「子を授かるのは半分が夫の責任であり、半分は神の責任である。」
そのように妻に言い聞かせ、安心させれば神の力を授かった素晴らしい子に恵まれるだろう。
子を得ることは親の視点を得ることである。
さらに新たな視点を得て、さらに賢く人らしくなる。
親になることは素晴らしいことだ。
ここまで来て、ひとつも妻を育てていないと言われるだろう。
実は夫は妻を育てる必要はないのだ。
夫は妻を愛するだけで良い。
男は女がいないと賢くなれないが、女は愛されるだけで賢くなる。
それは妻や母が愛の本質を知っているからである。