みなさん こんにちは
いつも石巻健育会病院のブログをご愛読いただきありがとうございます
先日、石巻地域実務者ネットワークがあり、
そこで当院で取り組んでいる
患者さんへの「意思決定支援」について発表しましたのでご報告いたします
参加してくださったのは、
石巻地域の病院の連携室で
地域連携を担当してくださっている社会福祉士さんや看護師さんです
約50名ほどが参加しており、夕方の研修会にもかかわらずみなさん熱心に耳を傾けてくださりました
まずアドバンス・ケア・プランニングについてご説明します
アドバンス・ケア・プランニングとは、ACPと言われるもので、
「人生会議」とも称されます。
患者さん本人と家族が
医療者や介護提供者などと一緒に、
現在の医療や介護だけでなく、
意思決定能力が低下する場合に備えて、
あらかじめ終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うこと、
本人に代わって意思決定をする人を決めておくことをいいます。
このプロセスを私たち医療従事者は対話しながら支援していきます。
これが患者さんへの意思決定支援になります。
当院では、
この取り組みを2019年から始めています。
最初からうまくできたわけではなく、
紆余曲折しながらなんとか継続して今があります。
会場の様子です。
研修会の内容は以下の通りです。
①当院における患者の意思決定支援しくみづくり
・アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の説明
・当院でのACPの取り組みの実際
・ACPについての看護研究結果報告(ACPについて患者に尋ね介入した)
②実際に意思決定支援を行った事例紹介(2事例)
・誤嚥性肺炎を繰り返し食事を拒否する患者に対しACP介入した事例
・終末期患者へのACP介入により患者が希望する自宅での看取りを叶えた事例
①のしくみづくりについてはE師長が発表しました
②の事例についてはT師長が発表しました
ご自身の体験も踏まえての発表となりました
↑当院で使用している「つなぐノート」をご紹介させていただきました
発表後は、
数々のご質問をいただきました
ACPはその人らしく生きることを支えるために、 患者の思いを引き出し、
繰り返し話し合い、つないでいく対話のプロセスです。
非常に大事なことなんですが、
ACPの考え方やどう取り組めばよいか、まだ普及していない現状があります。
だからこそ、医療・ケアチームがまずはACPの理解を深めること、
患者や利用者の身近な存在としてACPの話題を提供し
「きっかけ」を作ること、対話を進めることが重要であると考えます。
そして、患者・利用者の過ごす場所が変わっても、
その意思が地域の中で連続的につながれていくように、
病院・施設・在宅の垣根を越えて連携していく大事ではないかと考えます。
それでは また