同じ日 | 健吾のmessage-旅の中で-

同じ日


健吾のmessage-旅の中で-





今日という日は、去年のいつかと似ていた








久々に一人で街を歩いた





雲ひとつない、青すぎる空





背後から照りつける、焼けるような日差し




それとは裏腹に、冷たい空気が通り過ぎる




冬に近づくこのパースの街は、間違いなく去年の五月のいつかと同じだった










同じだったけど全てが変わった。。。









去年の今は自転車に乗っていたが、今は車に変わった


1000$しかなかったオーストラリアドルが、30倍近く膨れ上がった





暇をもてあまし、毎日のように仲間を作っていたのが、今は毎日仕事で仲間と過ごす時間がない





それどころかほとんどの友人はこの街から去っていった





日本だと全部の仲間が街から消えることはないが、移民で埋め尽くされたこの国では十分にあり得ること




俺はこの街に長くいすぎたようだ。。。







独り身だったのが、今は共に過ごす人がいる







いくつかのシェアハウスに移り住んだ





そこを通るたびに、もうそのドアを開けることができない切なさを感じる





そしてその扉の向こうは、すでに自分の知らない世界





去年は、その向こう側に、仲間と笑いながらギターを弾く自分や、自分を見つめながら本を読んでいる自分がいた









・・・全てが変わった。











お金や彼女、車はなかったけど、そんな自分を嫌いじゃなかった








去年と全てが変わった同じ日












Jack Johnson F Stop Bluesが身に染みる