HPSKwktk | KENG 365.

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寒い冬がやってきましたね。
毎日の生活がイヤになってくる時期です。
心なしか、冬が近づくと街は活気がなくなるような気がします。









Kくんは、人付き合いが苦手な大学生。
入学して友達を作れずに、広い食堂でたった一人、さびしく昼飯を食べていました。

「大学生活、何もいいことなんてないんだろうな」

Kくんは冷たくなった白いご飯を食べながら、そうつぶやきました。


気が付けば、食堂は昼時になり、人でごった返していました。
そんななか、Kくんの近くに一人の人がやってきました。

「あの…ここ、空いてますか?」

目と目が合いました。
清楚な感じで、白のワンピースがよく似合っている人でした。

「あっ、はいっ。空いてますよ」




それが二人の出会いでした。





Mさんは外見はおっとりとしているようで、内面はとても活発な人でした。
何気ない仕草やことばで、いつもKさんを笑わせていました。

その後、二人は毎日のように会うようになりました。
そして、いつも二人はたわいもない話で笑いあっていました。




ある日のことでした。
KくんはいつものようにMさんと出会い、急に寒くなった街中を二人で歩いていました。

「もうすぐクリスマスだね」
「うん…そうだね」

そのころ世間ではクリスマスムード一色でした。
活気のない街にはクリスマスソングが絶え間なく流れていました。

「プレゼント、何が欲しい?」
「うーん…特にないかな」

Kさんは遠慮がちにそういいました。
実はKさんには、どうしても欲しいものがあったのです。

それから何時間も、二人は迷路をさまようかのように、あてもなく街を歩いていました。

「あ…あのさ」
「ん?なに?」
「さっきの話なんだけどさ…」
「あっ、欲しいものあった?」
「う、うん」
「え、なになに?私に教えて」
「あのさ、」







「俺が、Mの彼氏になってもいいかな?」







「K…ごめん、それは無理」
「えっ…」


Kくんは頭の中が急に空っぽになりました。
それと同時に、体を支えていた何かが一気に解けていきました。



ーあぁ、終わった。











「あたしがKの彼女になる。」
「えっ…!」




その言葉と時を同じくして、白い雪が急に空から降ってきました。
まるで、くす玉から一気にこぼれる紙吹雪のように。




サンタさんが一足早く、Kさんにプレゼントをくれました。









その瞬間に、街は一気に活気を取り戻し、笑い声が絶えず聞こえるようになりました。


「今度雪が降る時は、どこかでまた違う二人が結ばれているのかな」

Kさんはそう言って、Mさんの手を握りなおしました。






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そこが、楽園になる。