(J)20111104現代文解説 | 講師対談 〜僕らの学問〜

講師対談 〜僕らの学問〜

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前のシーンを受けているかのような立ち上がりや、次のシーンに続くかのような余韻、これらが中間地帯として存在し、各シーンが相互にとけあい、全体として明確な切れ目のない作品を作り上げる日本映画には、対立を嫌う日本人の精神性が表れている


今回の文章は入試でもよく見られる日本人の精神性です。


授業でも扱って、講義をしていますが基本的には「液体」のようにイメージしてもらえればいいかと思います。

それを映画と絡めてみました。「相互にとけあい」なんて液体的でしょ。これは自然描写が多いという特徴でも語られることで、人間ドラマが自然描写の中にうまく溶け込んでいく撮影の仕方ですね。


以前の小説風の呟きも実はこれを意識して、呟いています。

また見返してみてください。

周平が、大自然に包まれているようなイメージが浮かびませんか?

異文化理解はじつは映画でも身近に体験できるものですよ。


また、天藤先生もおっしゃっていますが、今回は以上に長い修飾をつけてみました。

本文の内容通り、全体として明確な切れ目を入れにくい文章を心掛けてみたのですが、きれいに英訳されてしまいましたね。


例えば、アメリカの映画やドラマには「芝刈り機」がよくでてきません?アメリカの庭は人工芝が多いですよね。

対して、日本のサスペンスドラマでも犯人を追及するのは断崖絶壁ですよね?

ホラー映画の題材にも西洋と日本との差異が非常に良く表れています。


そう考えて映画やドラマを見るの実は勉強になりそうですね。