おはようございます!
カーペンターの小西です。


昨日のロッドの特性の続きです。

100kgを軽く超える大型クロマグロをキャスティングで上げようとすると、多くの場合、人間側のリフトパワーの不足が出ます。魚へ掛かる負荷が少な過ぎて魚が浮かないという現象です。

この場合、ロッドの支点を手前側へ持っていく事で比較的解決します。ロッドの調子を崩さずに支点を手前にする事は 『ロッドの長さを短くする事』です。

短ければ良いかと言うと限度があります。キャスティングロッドなので、ある程度の長さは必要です。また、マグロのファイトの最後は船の下を大きく旋回します。大きなマグロの旋回の外径は特に大きく、船下をうまく、かわせないと船底やスクリューや舵にラインが接触してラインブレイクします。ロッドの長さは船をうまくかわしてくれます。

私は7フィート位が丁度 良いと考えます。

カーペンターでは 『KLL 71/45』 と 『F3 73/40 PP』 が大型クロマグロのロッドです。

この2機種の違いですが、『KLL 71/45』 と 『F3 73/40 PP』 は調子が異なります。

『KLL 71/45』 は硬いロッドですが負荷が掛かるとロッドの全体が曲がります。ロッド全体でリフトパワーが出ます。

『F3 73/40 PP』 は負荷が掛かると先端部から曲がっていき、ロッドの元部でパワーを出します。


底力を持つのは  『F3 73/40 PP』 です。底力を生かすには自分のパワーも必要です。

パワーロッドなので マイルドというと誤解が生まれそうな表現ですが『KLL 71/45』 は、そのような性質です。パワーロッドですが、優しい性質です。


とても強いドラグで、出来るだけ糸を出さないようにファイトしたいと思われる方は、 『F3 73/40 PP』  が良いです。非常にブランク剛性が高く、ロッド角を適正にしている限りは、ロッドがめげる事はありません。非常に強い構造 (作り方)をしたロッドです。

ロッドの復元を使いながら 『ジワリ、ジワリとマグロを真綿で締めていく』 ようにファイトしていくスタイルの方なら 『KLL 71/45』 がお勧めです。

『自分がどのようなスタイルのファイトがしたいか』 でロッドをセレクトすると良いと思います。


この2機種のロッドパワーの表記は 40lbと45lbですが、性質の関係上 同じ位のパワー感です。


『KLL 71/45』 は大きなマグロで180kg 170kgのマグロが上がっています。170kgは20分で上がっています。(鯖ベイトの泳がせ釣り)180kgはルアーキャスティングです。

120kg以上のマグロとのファイトでは多くの方 (私も) は8フィートクラスのロッドだとロッドを立ててのファイトが難しくなります。ロッドが立たないからといって、直に真っ直ぐラインを引っ張ると、竿のクッションが無くなるので、糸が切れたり、針が伸びたりしやすいです。

ロッドの復元を使えて、アングラーがマグロに少しでも優位になれる、ロッドのレングスが7フィート位の『KLL 71/45』 と 『F3 73/40 PP』 が120kgを超える大型クロマグロには良いと考えています。