あずさからのメッセージ
是松(これまつ)いづみ
福岡市立百道浜(ももちはま)小学校
特別支援学級教諭
梓(あずさ)は 私の第三子で
ダウン症児として
生まれました。
ある日 私は
梓と息子 娘の四人で
風呂に入りながら…
「梓」はダウン症で
これから先も
ずっと自分の名前も
書けないかも
しれないと伝えました。
息子は黙って 梓の
顔を見つめていましたが
しばらくして
こんなことを言いました。
こんなに
可愛いっちゃもん。
いてくれるだけで
いいやん。
なんもできんでいい。
またある日 娘は
こんなことを言いました
将来はたくさんの
子供が欲しい…
もしかすると
私も障がいのある子を
産むかもしれないね。
もしそうだとしたら
どうする?
と、
尋ねました。
すると 娘から
おもいもかけない言葉
がかえってきました。
そうだとしたら
面白いね。
だって、
いろいろな子が
いたほうが
楽しいから…
そうか マイナスにばかり捉えていたものを プラスの存在として見てるんだ。
母さんの詩
あなたの息子は
あなたの娘は
あなたの子どもに
なりたくて
生まれてきました。
生意気な僕を
叱ってくれるから
無視した私を
諭してくれるから
おかあさん
ぼくのおかあさんになる
準備をしてくれていたんだね
だから、ぼくは、私は、
あなたの子どもに
なりたくて生まれきました
上の娘から
夫との馴れ初めを
尋ねられ
お互いに学生時代、
障がい児施設で
ボランティアを
していたからと答えたところ
あぁ、
お母さんは
ずっと
梓のお母さんになる
準備をしていたんだね、
と言ってくれたことが
きっかけで
この詩は生まれました。
障がい者は不自由だが
不幸ではない
障がいがあることで
生きられない社会こそ
不幸である
生きることの
感謝を教えてくれるのが
障がい者 (ヘレンケラー)
《抜萃のつづり》とは
最近一年間の新聞、雑誌、書籍などから、珠玉のエッセー、コラムを抜萃し、小冊子にまとめたものを
熊平源蔵氏が、社会に感謝、報恩の
思いから
昭和六年に創刊されたもので、今日に至っています。
百二十二カ国の日本大使館、学校、病院、図書館、個人、などに寄贈
されています。
少しでも 皆様の心の支えになれば幸いです。 (ー熊平雅人ー)
ー感謝ー