私の妻は昨年まで、某地方市役所で短時間勤務職員として働いていました。(数年間勤務)

 正規採用職員と違って1年間雇用、希望すれば最大5年間勤務できます。

 原則、一般職員の補助的な業務を行いますが、なぜか職員と同等又はそれ以上に責任ある業務も担当します。

 アルバイトと違い賞与は支給されますが、退職金はありません。

 勤務は週4日となります。原則残業はありませんが、繁忙な時期には残業もあります。

 毎年欠員分の採用試験があります。

 5年の勤務を過ぎれば再度採用試験を受験しなければなりません。

 ですから長期の勤務を望んでいる方からすれば、先が見えない不安定な雇用形態といえます。

 給与も正規職員の半分程度というところです。

 

 妻の勤務する部署には妻のような職員以外に定年を迎えて再雇用となった職員がいます。(再任用職員というらしい。)

 定年時に課長や係長級だったというような職員が多いようです。

 勤務先の係は係長の下に、正規職員と妻のような職員、再任用職員が混じりあって構成されています。

 妻から職場のことでよく不満を耳にすることがありました。

 その一部を支障がない範囲で紹介します。

 

 仕事で多いのは資料の作成やらコピー取りです。

 特にコピーは急ぎのものが多いので気を使うらしく大変。

 妻がコピー機へ行く度に、いつも新聞の記事をコピーしているおじさんがいるというのです。

 その上、その記事が仕事に関係のないような記事ばかりらしい。

 こちらは急いでいるのに、長時間コピー機を占領してなかなか譲ってくれないという。

 係長に遅いと怒られるので事情を説明すると、係長の元上司で再任用の職員だという、そのため文句が言えないのだとか。

 「そもそも新聞記事のコピーなどする暇あるならちゃんと仕事せんかいと。」と妻がお怒りの様子。

 どうもその職員は定年前から評判が悪かったようであるが公務員であるなら許せない気がする。

 妻も当時は公務員という身分ではあるが、採用以前は普通の市民であった。

 そして妻が退職すれば、一市民、納税者に戻るのである。

 であるならば市民に職員の勤務状況が常に見られていたということになる。

 そういう思いや考えにはまったく至らない緊張感のなさ。

 

 今の政治家と同じく公務員の定年後の働き方にも厳しい目を向けてほしい。