特集 歌える詩 ―その7― あの階段のたもとで | 出会える日のために・2 けんちゃんのブログ

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   あの階段のたもとで

 ぼくはいつも決まって
 一人で佇んでいた

 あの階段はいつも
 ぼくを待っていてくれた

 ちょこんと座っていたよ
 赤い電車を追いかけて
 あの階段のたもとで

 一人ぼっちだなんて
 考えたこともなかったよ

 赤い電車が来るたびに
 胸を躍らせていたっけ

 黄昏の風に吹かれて
 一人夢を見るように
 あの階段のたもとで

 今ではぼくも
 おじさんと呼ばれてる
 口ひげなんか生やして

 でもね、時には無性に
 帰りたくなる時があるんだ

 無邪気で可憐で
 そんな心しか持ってなかった
 あの階段のたもとで

 早く大人になりたいと
 思っていたことがある

 夢とか希望とか
 抱えきれないほど持って

 ぼくはずっと待っていたんだ
 見えない何かを
 あの階段のたもとで

 あの階段のたもとで




どこかで、見たことのある詩かも知れませんね。
実はこの詩はすでに、別のブログに載せられてあります。
その別のブログに載せている物語のために、書かれたものではないのですが、
書いている時にこの詩のことを思い出しまして、載せることにしました。
今から約4年ほど前の、平成19年・2007年の11月頃に、書かれた詩です。

トトと言うバンドの曲で、「ローマのスペイン階段で」と言う曲がありまして、
その曲に合わせて詩を書いています。
とても静かなバラード調の曲で、実際の歌詞は多分イタリアのローマにある、
スペイン階段と言うところでのことを、切々と歌っていると思います。
ローマで階段と言いますと、ぼくは「ローマの休日」と言う映画の中で、
オードリー・ヘップバーンが、アイスか何かを食べながら階段を下りている、
そのシーンを思い出してしまいます。
ハッキリとは分かりませんが、あるいはその階段がスペイン階段と言うのかも知れないと、
今になってふと感じました。

ぼくにとって、階段で思い出す場所は1箇所しかなかったです。
上の写真に写したところが、その階段になります。
子供の頃に、日が暮れるまで電車を眺めていたのが、この階段になります。
物語の中にも書きましたが、お菓子を食べながら一人静かに、
走り去る電車の様子を、飽きもせず眺めていたのです。
そんな子供の頃のことを思い出しながら、
ふと今の自分のことを考えてみますと、
すっかり変わってしまった自分が、そこにはいました。
電車を眺めていた頃の自分から見れば、
今こうして詩を書いている自分は、すっかりおじさんになってしまっています。
いつの間にか口ひげを生やすようになっていまして、
心なしか疲れた感じでノートに向かっています。

口ひげに関しては、話すとかなり長くなりそうですので、
別の機会に話すことにしますが、ぼくの顔は童顔でありまして、
いつも実際の年齢よりも若く見られていました。
別にいいじゃないかと言われそうですが、ぼくにとっては深刻な問題であったのです。

それはともかく、あの頃夢中になって電車を眺めていた自分に向けて書いた、
今の自分からの手紙のような詩であります。



こんばんは。
今日は午前中は健康診断があり、午後から事業所に行きました。
夕方には帰って来ています、その後は雑用をしたりしながら、
家でゆっくりと過ごしてます。

いつも読んで下さいまして、ありがとうございます。