今朝、寝ぼけ眼でテレビのスイッチを入れると、画面全体に、勘三郎さんの映像が、そして、右上の隅には、『死亡・・・・』のテロップが・・・・・
ただでさえ回っていない頭が、さらに混乱し、一人リビングルームのソファーで、
「えっ・・・・・えっ・・・・・・えっ・・・・・・えっ・・・・・・・・・」
とひとりつぶやいていた。
特ダネの小倉さんの声を聞きつつ、改めて、現実の事なんだなと実感すると同時に、
今年3月の平成中村座、六代目中村勘九郎襲名披露公演と、同じく5月の中村座大歌舞伎を思い出した。
襲名披露では口上を仕切り中村屋当主として、貫禄ある姿を見せていました。また、口上の中に、ユーモアを挟んで場内をドット沸かせてもいました。
5月大歌舞伎では、初役の、め組の辰五郎を演じ、花横の席での観劇は、その迫力たるや凄まじいものでした。
ある意味、自分が歌舞伎にハマッタ瞬間は、あの時ではなかったかと思います。
その後、すぐに病気療養を発表されましたが、必ず、来年の歌舞伎座開場には復帰されるものと思っていました。
57歳、本当に早すぎます、残念です。今の歌舞伎界で、勘三郎さんのように出来る人はまだいません。
染五郎さんや、猿之助さんなど、若手の看板は徐々に育っていると思いますが、彼らになくて、勘三郎さんにあるもの・・・・・それは、江戸っ子としての粋な振る舞いではないかと感じます。
普段のインタビューなんかは、洒落がきいていて、本当に面白い。しかし、伝統芸能である歌舞伎においては、代々伝わる正統な芸を継承しつつ、新しい魅せ方や聞かせ方を考え出し、いつも話題を提供してくれていました。
そんな話題に自分も興味を引かれ、中村座で歌舞伎初体験をしました。
これから、勘九郎、七之助兄弟も大変だし、でも頑張っていくと思うけど、多分勘九郎の舞台を観たら、
自分は涙が出てしまうだろうと思います。だって、すっごく似てるんですよ勘三郎さんに。
この兄弟二人が、次の中村座を立ち上げるのを楽しみに待っていようと思います。
そしておそらく、葬儀後の出棺の際には、贔屓の大向こうさん達が、最後の
「中村屋~・・・・」
と、声掛けして、送り出してくれるでしょう。
自分も、心の中で、「中村屋~」と叫んでみようと思います。
中村勘三郎さん、歌舞伎と出会わせていただき、有難う御座いました。
そして、安らかに・・・・・・・