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けんぶるのブログ

音楽とうまいものとサイクリング


今年は、フィンランドの作曲家シベリウスの生誕150周年の年。そのせいで最近のクラシック演奏会でシベリウスが頻繁に取り上げられている。

そんな中、シベリウスの7つの交響曲すべてを演奏するという連続コンサートを発見。面白そうだ。しかも演奏するのは、シベリウスの地元フィンランドからやってくるオッコ・カム指揮・フィンランド・ラハティ交響楽団。いいじゃないか。しかも全3回分をまとめて買うと、24000円が18000円と安くなる。即購入。この前行ったエルトン・ジョンのライブ1回分と同じ値段ではないか。安い!いや、エルトンが高すぎるのかも。

1日目の演奏会は、交響曲第1番と2番。シベリウスの交響曲の中でも最もポピュラーな2曲だ。開演予定時間をちょっと過ぎたところで、楽員たちがステージに現れた。
私の席は最前列の少し上手寄り。1メートル足らず前にはチェロ奏者とコントラバス奏者がいる。やたらにピカピカの黒い皮靴。コンサート・ミストレルが現れたところで大きな拍手が湧く。チューニング開始。コントラバス奏者の一人が私も持っている小型デジタル・チューナーでチューニングをしていたのを発見。見てはいけないものを見たような・・・・。指揮者オッコ・カムが登場。指揮台の上にイスが置かれている。足腰に難があるのだろうか。指揮台に上がり、そのイスに座るやいなや演奏開始。

早めのテンポでぐんぐん演奏が進んでいく。北の国から来たオーケストラが、
フィンランドの風を会場に巻き起こす。聴く我々に充分な説得力を持っている。

交響曲第2番がドラマチックなエンディングを迎え、曲が終わった瞬間にブラヴォーの嵐。改めてこの曲の持つパワーを実感。ちっちゃなミスはいくつかあったけど素晴らしい演奏だったと思う。ボラヴォーを受ける楽員の「ドヤ顔」に、母国フィンランドが生んだ作曲家シベリウスへのプライドを感じた。

アンコールに、シベリウスの小曲を3曲もやってくれた。ウインナ・ワルツのような曲や、ロマンチックなバラード。シベリウス
にはこんなかわいらしい小曲も作っていたことを初めて知った。

と言うわけで、連続演奏会初日は、いろんな発見と共に幕を閉じた。

最後に一句。   「  木枯らしや    寒さに唇     オッコ・カム   」


14年ぶりに来日したエルトン・ジョンの公演に行ってきた。

横浜アリーナに早めに行き、近くのサイゼリヤでビール&ワイン。
ほろ酔いで会場へ。まずはTシャツを買わねば。売店前に並ぶ。ん?中年男性が多いぞ。さすが同性愛者エルトンの面目躍如。上の写真の図柄のLサイズを購入。3500円也。

2階席にすわり、最初の曲は何か想像する。オールタイム・ベスト的ステージらしいので、のっけからシング・ヒット曲だろうな。「ダニエル」?「クロコダイル・ロック」?「ビッチ・イズ・バック」?意表をついて「ユア・ソング」からいっちゃうかも・・・・・。

WOWOWで生中継するからか、開演時間の19時を少々回ったところでエルトン以下バンド・メンバーがステージに現れる。最初の曲はなんと「葬送」。アルバム「グッバイ・イエロ・ロード」のオープニングのインスト・ナンバー。私が高校時代に日本武道館で見たエルトン初来日公演と同じではないか!そうきたか。その後、「ベニー・アンド・ジェッツ」、「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」、「アリスに首ったけ」と、同アルバムの曲がつづく。「キャンドル・・・・」をエルトンと一緒に声を出して歌ったら、となりの中年男が私を覗き込んだ。そんなこと気にしないもんね。

その後は、アルバム「マッドマン・アクロス・ザ・ウオーター」から「リーヴォン」と「タイニー・ダンサー」。この2曲を聴いて、エルトンの魅力は、クラシカルなバラードにゴスペルやロックンロールの要素が入り込み混然一体になっているところなのだと思った。これが他のアーティストにはまねができないエルトンの最大の武器なのだと思う。

「ダニエル」が始まった。再びエルトンと一緒に声を出して歌う。途中でハモッたりもする。となりの中年男は、もう覗き込んだりしなかった。その何曲か後に「グッバイ・イエロ・ブリック・ロード」、そして、「ロケット・マン」、「僕の瞳に小さな太陽」。う~ん、感動的。思わず再び一緒に歌うことに・・・。これら40年も前の曲が世紀を超えて生き続け、人々の心を今も揺さぶり続けているのだ。ありがとう!エルトン。
あなたがいたから僕の人生がこんなにも心豊かになりました。録画したWOWOWの中継は永久保存しまーす。

最後に一句。  「  冬来ても   僕に瞳に   小さな太陽   」


高中正義のライブを見てきた。
一度、コンサート・チケットをゲットしようと発売から2~3日たってプレイガイドに行ったら売り切れていた。へえ、高中って人気あるんだなあと思い、今回は発売当日に自宅最寄のプレイガイドへ。めでたくゲット。

今月6日、渋谷オーチャード・ホールへ。客席を見渡すと、中年男女が大半。開演ベルが鳴り客席の照明が落とされた瞬間にどよめきと声援が沸き起こる。その中をバック・メンバーと共に高中がステージに現れた。
オールバック・ヘアにサングラス。ブルーに赤い模様の入ったジャケットに白のパンツ。夏のリゾート地に似合いそうなファッションだ。そうそう、TUBEがデビューする前は、夏といえば高中正義だった。あのポップなメロディーとサンバのリズムが心地よく我々に解放感を与えた。

ステージでは、最新アルバム「MY FAVORITE SONGS」からのカバー曲をちりばめながら、これまでに出した代表的なオリジナル曲を披露してくれた。うれしかった。ライブ特有の長いアドリブは一切なく、アルバムでの演奏を忠実に再現。これもよかった。特にラストの強烈なサンバのリズムに乗せた必殺の3曲が興奮ものだった。「ブルー・ラグーン」、「アーリー・バード」、「レディー・トウ・フライ」。ギターの腕はまったく衰え知らず。これだけ弾けたら気持ちいいだろうなあ・・・と思う。そしてアンコールは、あのリー・リトナーと共演した「アン・インセチブル・ハイ」。いい曲がいっぱいあるなあ、高中って。ライブとなると中年で会場が満杯になる理由がわかったような気がした。

後は余談。
①高中は、曲によってギターを持ち替えたが、最初ステージに現れた時に抱えていたゴールドのストラトキャスターは、加藤和彦さんからお借りしたものと言っていた。
②アンコールも終わり、最後にメンバーが横一列に並ぶと突然「ハッピー・バースデー」が流れた。ん?誰かの誕生日?この日は、パーカッションの斉藤ノヴの誕生日だったのでありました。

最後に一句。  「   高中を    焼酎で割り    大根煮   」    






それほど期待しているわけでもないのに、新譜が出れば買って聴いてしまうミュージシャンっているよね。私にとって、斉藤和義はそんなミュージシャンの一人だ。

デビューして23年というベテランだが、私が斉藤和義を聴き始めたのは、「ずっと好きだった」に出会ってからなので、まだ数年だ。でもその間に出したアルバム4枚は全部買って愛聴している。

さて、その新譜「風の果てまで」は、派手さはないが、骨太なギターの音色とひょうひょうとした歌声が印象に残る。ポップなメロディーにはどこかなつかしさが漂い、安心して身をゆだねられるアルバムだ。12曲どれもいいメロディーを持つ良質な曲だけど、「ずっと好きだった」に通じるポップ・ロックに仕上がっている「攻めていこーぜ!」が好きだ。

♪攻めていこーぜ!  守りはごめんだ  叱られるのなんてほんの一瞬のことだよ
  せめていこーぜ!  敵を味方につけちゃうくらいのイキオイで
    別に大したことじゃない  そりゃね失敗はコワイけど  
      命まで取られるわけでもないだろ  好きなことは譲っちゃダメさ

アルバムのライナーノートの中に、近々始まるコンサート・ツアーの日程を記したチラシが入っていた。11月21日に市川市文化会館から始まり、半年後の来年5月30日の山口市民会館まで全国でなんと63回もの公演が予定されているではないか!これから半年間3日に1回ステージに立つという計算になる。49歳の斉藤和義、攻めてるなあ・・・・。

最後に一句。  「  初冬や   攻めていこーぜ!  風邪ひくな   」


松田聖子の新曲「永遠のもっと果てまで」聴いたことある?作詞・松本隆、作曲・松任谷由美という30年前に松田聖子の黄金時代を築いた立役者2人による曲だ。

このコンビによる最初のヒット曲が「赤いスイトピー」。当時、松田聖子のプロデューサーでもあった松本隆がユーミンに、「あなたのライバルに曲を書かない?」と言って作曲を依頼したのだそうだ。当時、聖子とユーミンはアイドル界とニューミュージック界の両女王だったのだ。
その後このコンビによる曲がたてつづけにヒット。「渚のバルコニー」、「小麦色のマーメイド」、「秘密の花園」、「瞳はダイヤモンド」・・・・どれも名曲だよね。

そして、松田聖子デビュー35年、松本隆・音楽活動45年という記念の年に、このコンビによる新曲が生まれた。この曲を松田聖子が披露したTV番組で、ユーミンはこの曲を、
聖子版 MY WAY』だと言っていた。なるほど、うまいこと言うよなあ。メロディーは、聴いてすぐにわかるユーミンのバラードだ。

 ♪パズルの最後の断片を   失くした私は未完成・・・・
        帆を上げて旅立とう    永遠の海の果てに立ち  
               生きてるって素晴らしい     両手広げ叫ぼう

30年前の聖子のヒット曲が頭にこびりついている我々中年には、ちょっと感動的な曲だ。その頃を知らない若い世代にはどのように響くかはわからないが・・・・。

是非一度聴いてみてほしい曲であります。

最後に一句。  「  帆を上げて   永遠(とわ)の果てまで   旅の秋  」
   」