
2016年の日本映画「二重生活」です。
監督の岸善幸は「アメリカ横断ウルトラクイズ」「情熱大陸」といった番組に関わった人みたいです。
今作が映画監督デビュー作です。
出演は門脇麦、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキーなどなどです。
最近非常に大注目の門脇麦なんですが、自分は「太陽」という映画で初めて門脇麦を見たと思ってました。
調べてみたら門脇麦の映画デビュー作は「リアル鬼ごっこ3」だそうです。
あの映画自体全く面白くなかったんですが、かなりの脇役だったみたいで全く記憶にありません。
「あれに出てたのかぁ、デビュー作は汚点だなぁ」って思いました。
そんな門脇麦主演の今作なんですが、演じるのは珠という女子大生。
大学院生ですかね。
彼氏は菅田将暉演じる卓也でして、同棲しています。
珠はもうすぐ卒業するにあたって修士論文を書くことになります。
リリー・フランキー演じる教授にそのことで相談をすると、「他人を尾行してそれを論文にしなさい」と言ってくるんです。
ルールとしては「絶対に対象者に接触してはいけない」というもの。
珠は自分の住むアパートの向かいにある一軒家の主人長谷川博己演じる石坂を尾行対象者とします。
石坂は妻と娘の3人で暮らしていて、豪華で広い家に住んでいます。
近所のおばちゃんが言うには「石坂さんちは元々この辺の地主だった人で、いわゆる、セレブよ」とのこと。
珠は幸せな家庭を築いている石坂の尾行を開始。
しかし、石坂は家庭での顔とは違うもう1つの顔がありました。
それは現在日本で大ブームの「不倫夫」という顔です。
石坂には不倫相手がいて、妻に内緒でちょこちょこ会ってるわけです。
珠はそれを観察し続けます。
何時何分会ったか、何を食べたのか、などを細かくメモしていくんです。
しかし、石坂の不倫はうまくいかず、妻にバレ不倫相手とも大モメ。
家庭崩壊の危機になっていきます。
たまたま尾行しようと決めた相手にこんなことがあったとはと驚く珠でしたが、この尾行バレまくりなんです。
石坂はもちろん、不倫相手にもバレてるんです。
そうなんです、珠は尾行がヘタクソなんです。
珠は石坂に尾行したことを謝ります。
教授は「違う人で尾行を続けなさい」と珠に言います。
珠は真面目なんでしょうね、次のターゲットを教授にするんです。
言うまでもなくバレてますけどね、珠の尾行はヘタクソなんです。
驚いたのは教授の生活です。
教授の母は末期がんで2ヵ月ほどの余命となっています。
教授は母親に妻となる予定の女性を紹介します。
母親はそれを見て安心します。
2ヵ月後母親は亡くなります。
が、実は教授に妻となる女性などいないんです。
妻だと思ってた女性は実は劇団の女優さんなんです。
頼んで2ヵ月だけ妻のふりをしてもらい、母親を安心させようとしたんです。
つまり、すべて終わったらその女性は教授の前からいなくなるんです。
教授も2ヵ月も妻として接してくれた女性に愛情がわいたんでしょうね。
「また会えますか?」って女性に聞きます。
しかし女性は少し微笑んだだけで、2人の関係は終わってしまうんです。
石坂の不倫話とかどうでもよくて、この大学教授の物語の方が重要に感じました。
他人を尾行してその人の人生などを知るということなんですが、尾行がヘタクソすぎてバレまくってるっところが笑えます。
でも内容はアンニュイな感じです。
オススメ度 40%