
2016年の日本映画「SCOOP!」です。
福山雅治、二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーなどが出演しています。
福山雅治演じる都城静と二階堂ふみ演じる行川野火の、いわゆる「バディムービー」です。
静はフリーのカメラマンでして「SCOOP!」という雑誌に主に写真を提供しています。
野火は新人のライターでして「SCOOP!」に配属されます。
「SCOOP!」の副編集長である横川定子の命令で野火は静と一緒に写真を撮ることに。
破天荒な静と今時の若者の野火によるバディムービーなんですが、警察でもなければ海上自衛隊でもありません。
「SCOOP!」という雑誌のカメラマンとライターです。
「SCOOP!」は芸能ネタ満載で巻頭はグラビアアイドルの水着写真、見所は袋とじのヌードという低俗な雑誌です。
なので撮る写真も低俗。
アイドル同士のデート写真、若手俳優の乱交写真、クズみたいなタレントのクズみたいな写真。
そんなどうしようもない写真を撮って雑誌に載せるわけです。
でも、静と野火のコンビは非常にマッチしていて、次々とスクープを激写していきます。
最近流行りの「文春砲」みたいな感じですね。
「SCOOP!」は業界も驚くほどのスクープ連発で部数を伸ばしていくんです。
正直この辺はコメディかってくらいどうでもいい展開です。
このまま最後までいっても面白いんですが、映画はここからシリアスモード突入です。
バカなタレントのキス写真とかじゃ映画は終われないってことでしょうか。
静が昔から仲良くしてるチャラ源という情報屋から電話がかかってくるんです。
それは別れた嫁の家に行ったら男がいたんでそいつを撃ったというとんでもない電話。
源はクスリをやっていて、今非常に危険な状態。
静は源の家に向かいます。
源は自分の娘を人質に取り外に出て警察官に発砲。
もはや取り返しのつかない状態で、源は静に「俺の写真を撮ってくれ」と言います。
警察が取り囲む中、緊迫の状態のまま静の最後のスクープ写真撮影が始まっていくのです。
更にそれを野火が撮影しています。
そして、静は源に撃たれ・・・。
とラストはかなり緊迫モードです。
前半のバカなアホタレントのクズ写真撮ってた頃が懐かしいくらいです。
意外とどんどんシリアスになっていく展開が面白い映画でした。
気になったのは福山雅治のタバコの吸い方です。
静という役はやたらとタバコを吸う役なので福山雅治は映画の中で結構タバコを吸うシーンをやってます。
が、福山のタバコの吸い方は「ふかし」なんです。
吸っても口の中にためといて吐き出すという感じです。
女優さんとかがやるやつです。
「プー」ってタバコをふかす福山、なんじゃこれ?って思いました。
調べてみたら、福山さんは昔タバコを吸ってて、現在禁煙に成功したとのこと。
ってことは前は吸ってたんですね、ちゃんと肺に入れて吸ってたんでしょう。
でもこの映画では「プー」っとふかすだけ、誤魔化そうと変な吸い方してるシーンもあって、これまた気になる始末。
吸おうと思えば昔吸ってたので吸えるはずなんですけど、映画のシーンだけとはいえ肺に煙を入れるのが嫌だったんでしょうか。
なんかそこらへんが、福山雅治という役者としての薄さを感じてしまいました。
もしかしたら歌に影響するとかかもしれませんね。
つまりは「役者」よりも「歌手」を優先したのかな。
主演なのにこのタバコの吸い方は無いわってのがゲンナリポイントでした。
逆にリリー・フランキーのぶっとんだ演技は素晴らしかったです。
ハゲ散らかして、汚い恰好でヤクチュウで、喚き散らしてる狂ったおっさんを見事に演じてました。
どこか哀愁あって根っからの悪じゃないんだろうけど、そうなってしまったという危うさがとても良かったと思います。
オススメ度 53%