2016年の日本映画「グッドモーニングショー」です。
監督は「踊る大走査線」の君塚良一。
出演は中井貴一、長澤まさみ、志田未来、吉田羊、濱田岳、時任三郎などなどです。

主人公は澄田というおっさん、仕事は朝のワイドショーの司会です。
「とくダネ!」の小倉さんみたいな感じでしょうか。

澄田がやってる「グッドモーニングショー」という番組は両脇に長澤まさみと志田未来という女子アナを従え、ゲーセワな芸能情報から政治関連まで、占いからグルメまで、何でもござれのワイドショーです。

澄田は朝からついてなく、起きてすぐ学生の息子が「彼女が妊娠したから結婚する」と言われて大慌て。
そして仕事に行くタクシーの中で長澤まさみから「私達の関係今日の放送でバラしちゃいます」と言われます。
どうやら、2人は怪しい関係?みたいに言ってきますが、実は澄田は潔白、長澤まさみの暴走です。

しかし澄田の不運はここからが始まり。

長澤まさみの「私達付き合ってます」という衝撃告白を何とかさせないように対応してた澄田ですが、緊急ニュースが飛び込んできます。
それはとあるカフェでの立てこもり事件。
犯人は猟銃を持って数名の客を人質に立てこもってるとのこと。
んでその犯人なんと「澄田を呼んでこい」と言ってるんです。
澄田はこの場にいると長澤まさみの告白に巻き込まれると思い、あまり深く考えず立てこもり現場へ・・・。

という始まりです。
序盤は君塚良一らしい伏線を張りながらのコメディ展開です。
ここから色々と繋がっていき、物語はクライマックスへっていう感じですね。
「踊る大走査線」を観てるような、少し懐かしい感じがしました。

この映画、テレビ局の番組制作の裏側の話です。
テレビと映画という違いはあれど、日本ではどっちも同じような感じですし、君塚良一は両方において結果残してますし、もはや「ホーム」で作った映画ですね。
「刑事もの」とか「病院もの」とか映画ありますけど、刑事や看護師が映画作ってるわけじゃないですからね。
これは業界の人が業界の映画作ってるんで、よりリアルなのかなぁって感じがしました。
細かいとこでなにげに出てくるのがたぶんリアルです。

例えばワイドショーで取り上げる新聞の記事を切り抜いて、そのページにアイロンあててたりするのがサラッと出てきますが、あぁこうやるんだって妙に納得しました。
その他、ワイドショーでの番組作りなど、もうまさにその人達が毎日やってることなので自然ですね。

ストーリーは、ラストでとんでもないことに。

テレビのアンケートで「立てこもり犯は命を捨てるべきか 捨てないべきか」を視聴者投票するんです。
もう絶対こんなのやったら怒られる、絶対やらない、出来るわけないんだけど、映画ですからね。
「捨てるべきって人は青いボタンを、捨ててはいけないって人は赤いボタンを」みたいなこと言うんです。
ぜーーったい後で怒られる。

更に、その結果が過半数が「命を捨てろ」つまりは「死ね」っていう意見だったんです、そりゃそうでしょう。
今テレビでこういう質問したらこういう結果になるでしょう。

更に更に最悪なのが、この「死ね」っていう結果を隠して「生きろ」って結果になったということにデータを書きかえて放送するんです。
これもやったら怒られる。
まぁこれは公表しないんでしょうけど、バレたら番組終わりますね。

最後の方はかなり強引にリアルな現場から離れていきましたが、序盤のバラエティ感は楽しかったです。

志田未来ちゃんがもう24歳になってたことにビックリ。
中学生のイメージままでした・・・。

オススメ度 51%