
2016年のアメリカ映画「ギリー・ホプキンズの不機嫌な日常」です。
原題は「The Great Gilly Hopkins」です。
邦題なんとなく好きです、この映画に似合ってる気がします。
主演はソフィー・ネリッセという少女です。
凄いのは脇をかためる女優たちです。
キャシー・ベイツ、オクタヴィア・スペンサー、グレン・クローズという大女優が出てます。
原作は「ガラスの家族」という小説だそうです。
主人公はガラドリエル・ホプキンズという小学校高学年の少女。
ガラドリエル、覚えづらいですね、なので「ギリーと呼んでね」って自分で言ってます。
「ガラドリエル」がなんで「ギリー」になるのか謎ですが、「レベッカ」が「ベッキー」になるのと同じ感じですかね。
ギリーを演じたソフィー・ネリッセは現在17歳でして、この映画の撮影時は14歳とかだったのかな。
たぶん中学生ですよね、小学生には見えない、大人っぽすぎる。
このギリーは見た目以上に中身が大人です、というか、マセてます。
マセてます、っていうと褒めてるみたいなので分かりやすくいうと「悪知恵が働く」です。
ギリーは母親に捨てられ、現在、里親を転々とする日々。
性格がクソすぎてどこ行っても「うちじゃ無理」って断られてしまうんです。
もう次断られたら施設で暮らすことになるギリー。
そんな問題児ギリーを引き取ったのはキャシー・ベイツ演じるトロッター。
トロッター家にはもう1人、知的障害をもつ少年がいまして、この少年も里子なんです。
つまり2人目の里子としてやってきたのがギリーなんですね。
でも、ギリーは性格がねじ曲がりすぎてて、嘘はつく、暴れる、喧嘩する、先生を困らせる、などなど全然素直じゃありません。
更には目の見えない黒人の金を盗んだり、「トロッターは虐待してる」と嘘の手紙出したりやりたい放題。
んで、その手紙を見たギリーの祖母が通報しちゃうんです。
祖母は自分に孫がいることを知らなかったくらい娘と疎遠でして、娘の代わりに自分がギリーを引き取って育てるといってきます。
トロッターは虐待してないしきちんと2人を育ててたのにギリーの嘘によって悲しい思いをすることに・・・。
という、ギリーがあまりにクソすぎて全く同情出来ない映画です。
こういう境遇でグレるのも分かりますが、男子があちこちで喧嘩ばかりしてる、ってのとはわけが違います。
ギリーのやることはネチネチ性格が悪い。
しかも取り返しのつかないことを平気でやる。
そのくせ引き取った祖母が実は大金持ちで、引き取られてから良い暮らしを始めるんです・・・。
でも映画なんでね、ギリーは更生して良い子ちゃんになるんですが、あまりに急に良い子ちゃんになりすぎてこっちの気持ちがついていかない。
「あたしはトロッターさんと暮らしたいの」とか急に言い出すんですが、自分のついた嘘で大事になってることに気付くの遅すぎです。
そもそも急に良い子になるのがこの映画の困ったところです。
90分程度の短い映画なんですが、120分くらいにして、増えた30分を「素直になったギリーがトロッター家ですごした幸せな生活」を描いたら良かったかもです。
で忘れた頃にあの手紙のことが出てきて・・・ってのが自然だったかも。
いまいち感情移入出来ませんでしたが、キャシー・ベイツの存在感が凄すぎてビックリでした。
この人なんかオーラが出てますね。
オススメ度 43%